著者
深谷 達史 三戸 大輔
出版者
一般社団法人 日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
pp.44140, (Released:2021-05-26)
参考文献数
39

教育界では,自らの興味・関心を追究するような探究の学習の重要性が強調される.本研究では,探究の学習の中でも,小学校で課されることの多い夏休みの自由研究を対象に,課題の設定を主に支援する特別授業を実施した.公立小学校6年生の1学級において,2時間の特別授業を行い,設定したテーマについて調べたいことを問いとして設定させ,問いについての仮説やそれを検証する方法を考えさせた.夏休み終了後,リッカート式の項目による自己評価を求めたところ,授業を受けなかった対照群の児童に比べ,授業を受けた介入群の児童は包括的・観点別,いずれの自己評価も高い値を示した.また,探究スキルの意識化を表す,自由研究をうまく進めるコツをたずねた自由記述でも,授業での主な学習事項を挙げる児童が多かった.最後に,これらの成果を生んだ要因を考察するとともに,残された課題について考察した.

言及状況

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@EijiMatsu725 おお、これは三戸先生と行った実践…!松村先生によってさらに実践が広がっていきそうで、嬉しく思います!(論文もぶら下げておきます) https://t.co/wX3G4qNoJl
@ShotaroNaganuma 良い論文ですね。もうお読みかもしれませんが,最近ですと下記のような実証研究がありました。貴重ですね。 課題の設定を支援する自由研究の授業実践とその効果検証 https://t.co/73koGAfHaj
自分の卒論にも関わることだが、「論文における問いの評価」、これを今後重点的に探究していきたい。 問いをどう評価するか、これは高等教育でも中等教育における探求学習や社会科・理科でも重要な観点だと思う。 ちなみに、小学校の探究学習では(https://t.co/svEUbMdwq3)があるらしい。
AI科研に関連する新しい論文が出てないか確認したところ、つい最近出た以下の論文がヒットしたので早速読んだ。面白かったです。 課題の設定を支援する自由研究の授業実践とその効果検証 https://t.co/17JoCQIFmJ
小学校の夏休み自由研究をテーマにした論文が早期公開されました。担任の三戸先生と一緒に,子どもに丸投げの自由研究ではなく,興味のあるテーマから問いを立て,仮説や方法を考えさせることで,見通しを立てさせる支援を行った効果を検証した論文です。ご関心あればぜひ! https://t.co/AOrRxp9XUC
こういうテーマの研究を読みたい+やりたいと思っていたのとドンピシャな論文が出ていた 深谷達史, & 三戸大輔. (2021). 課題の設定を支援する自由研究の授業実践とその効果検証. 日本教育工学会論文誌, advpub. https://t.co/Gx79XF2XNM

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