- 巻号頁・発行日
- 1615
いずれも宗存版の大蔵経典4種を合わせて折本1帖に装幀する。宗存版とは、慶長末から寛永初年に天台僧宗存が京都北野天満宮経王堂において、木活字を用いて印行した大蔵経や天台宗の教義書をいう。大蔵経の印行は寛永元年(1624)で中断、未完に終わったが、木活字16万点余と罫線材などが比叡山延暦寺に伝わる。「夢見十事経」には高麗大蔵経再彫本の形式に倣った「乙卯歳大日本国大蔵都監勅彫造」の刊記があり、元和元年(1615)の印本。「金剛寿命陀羅尼経」はほかに同版本の所在は知られていない。江州(現、滋賀県)金森善立寺第9代恵空(1644-72)旧蔵書。