著者
北西 滋 向井 貴彦 山本 俊昭 田子 泰彦 尾田 昌紀
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.83, no.3, pp.400-402, 2017 (Released:2017-05-22)
参考文献数
17
被引用文献数
5

サクラマス自然分布域におけるサツキマスによる遺伝的撹乱の有無を調べるため,両亜種の在来分布域4道県(サクラマス:北海道,富山県,岐阜県,鳥取県;サツキマス:岐阜県)の個体を対象に,マイクロサテライトDNA解析をおこなった。帰属性解析をおこなった結果,神通川水系上流域(岐阜県)と,甲川および陸上川(鳥取県)において遺伝的撹乱が認められた。
著者
尾田 昌紀
出版者
日本水産學會
巻号頁・発行日
vol.76, no.2, pp.213-215, 2010 (Released:2011-03-28)

琵琶湖の固有亜種であるビワマスは水産重要種であるため古くから種苗放流が行われているが、自然産卵の実態については明らかではない。ビワマスの産卵実態を把握するために、2008年の産卵盛期に姉川を始めとする10河川において産卵床の分布調査を実施した。産卵床は姉川で最も多く確認され、次いで安曇川、芹川、石田川の順に多かった。いずれの河川においても、産卵親魚の遡上範囲は河川横断工作物や瀬切れによる遡上障害のため河川の中下流域に限られていた。
著者
尾田 昌紀
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.76, no.2, pp.213-215, 2010 (Released:2010-05-13)
参考文献数
12
被引用文献数
4 2

琵琶湖の固有亜種であるビワマスは水産重要種であるため古くから種苗放流が行われているが,自然産卵の実態については明らかではない。ビワマスの産卵実態を把握するために,2008 年の産卵盛期に姉川を始めとする 10 河川において産卵床の分布調査を実施した。産卵床は姉川で最も多く確認され,次いで安曇川,芹川,石田川の順に多かった。いずれの河川においても,産卵親魚の遡上範囲は河川横断工作物や瀬切れによる遡上障害のため河川の中下流域に限られていた。
著者
石村 豊穂 坂井 三郎 鐵 智美 尾田 昌紀
出版者
一般社団法人日本地球化学会
雑誌
日本地球化学会年会要旨集
巻号頁・発行日
vol.62, 2015

微小領域切削装置Geomill326と微量炭酸塩分析システムMICAL3cを用い,微小領域における魚類耳石の安定同位体比分析をおこなった.1歳魚と推定される千葉県産マイワシの耳石を成長段階ごとに,幅30µm前後,最大深度100µmで切削をおこなった.回収したサンプル量はそれぞれ0.6~5.5µgである.安定同位体比分析の結果,成長段階によって同位体組成が明瞭に変動することを確認でき,このマイワシ耳石の同位体比の変動幅から北西太平洋を回遊する群集であることが推測された.そこで回遊経路を照合したところ,黒潮から混合域,そして親潮へ移動した情報が耳石に明瞭に記録されており,実際の回遊経路とも整合性があることが示され,これまでに無い高精度・高解像度での生息環境復元が可能であることを示した.