著者
岡田 啓司 菊地 薫 三浦 潔 佐藤 利博 森田 靖 田高 恵 荻野 朋子 金田 義宏
出版者
公益社団法人 日本獣医師会
雑誌
日本獣医師会雑誌 (ISSN:04466454)
巻号頁・発行日
vol.50, no.2, pp.74-79, 1997-02-20 (Released:2011-06-17)
参考文献数
19
被引用文献数
4 3

生後1-6週齢の白痢発症黒毛和種子牛とその母牛16組および健康な母子牛5組について, 白痢発症とアルコール不安定性母乳との関連を検討した.発症子牛16頭の母乳はアルコール試験陽性9頭 (56.3%)(A群), 陰性7頭 (B群) であった.血液所見から発症子牛の母牛は非発症健康対照群 (C群) に比べて低エネルギー状態にあることが示唆され, 子牛は低脂質血症を示した.またA群母牛はB群に比べて血中アンモニア濃度は高値を, 乳清中グルコース (GLU), カルシウムは低値を示し, 子牛の血中トリグリセライドは高値であった.A群母牛にメンブトン5gを2日間経口投与したところ, アルコール不安定乳は全頭で改善され, 子牛7頭の白痢は治癒した.メンブトン投与後母牛乳清中GLUは増加した.以上から母牛のエネルギー不足がアルコール不安定乳と子牛の白痢の誘因と考えられた.
著者
荻野 朋子 篠崎 恵美子
出版者
一般社団法人 日本農村医学会
雑誌
日本農村医学会雑誌 (ISSN:04682513)
巻号頁・発行日
vol.70, no.5, pp.448-459, 2022 (Released:2022-02-20)
参考文献数
22

認知症を抱える人が自分らしさを発揮する機会は重要である。認知症治療の考え方には,行動・心理症状の治療には,非薬物療法を薬物療法より優先的に適用するという原則がある。しかし,非薬物療法のエビデンスレベルは弱い。本研究では,写真療法を認知症高齢者に実施し,自律神経のバランスと揺らぎを整えることへの有効性を検証した。写真療法は,既存のプログラム(写真撮影,写真選択,アルバム作成,発表会)を基に実施した。軽度・中等度アルツハイマー型認知症高齢者10名には,認知症に配慮したプログラムを週1回計8回実施した。また,写真療法による自律神経データの変動を確認するために,認知症のない健康高齢者5名に,既存のプログラムを2週に1回計4回実施した。実施前・中・後に指尖脈波を測定し得られた自律神経バランス(Autonomic Nerve Balance:ANB)と最大リアプノフ指数(Largest Lyapunov Exponent:LLE)について,認知症高齢者各66データ,健康高齢者各20データを分析した。認知症高齢者のANBは,緊張状態の割合が実施前40.3%から実施中27.3%へ減少し,バランス良好は20.9%から36.4%へ増加した。LLEは,揺らぎが小さい(環境への適応力低下)状態の割合が実施前53.3%から実施中42.4%へ減少し,バランス良好は37.9%から53.0%へ増加し,健康高齢者の結果より顕著であった。以上より,認知症高齢者への写真療法には,自律神経のバランスと揺らぎを整える可能性があることが示唆された。
著者
冨澤 伸行 山手 寛嗣 荻野 朋子 原 茂雄
出版者
日本獸医師会
雑誌
日本獣医師会雑誌 (ISSN:04466454)
巻号頁・発行日
vol.54, no.2, pp.115-118, 2001-02-20

左側肘関節の脱臼に対して整復術を試みたものの, 改善の認められなかったポメラニアン種の雄 (4歳) に対して関節固定術を実施した. 右側肘関節のX線写真において, 肘突起の欠損および鈎状突起の低形成が認められたことから, 本症例の肘関節脱臼の要因が先天性の肘関節異常であることが強く疑われた.