著者
三上 智 松田 規宏 安藤 真樹 木名瀬 栄 北野 光昭 川瀬 啓一 松元 慎一郎 山本 英明 斎藤 公明
出版者
公益社団法人 日本アイソトープ協会
雑誌
RADIOISOTOPES (ISSN:00338303)
巻号頁・発行日
vol.64, no.9, pp.589-607, 2015-09-15 (Released:2015-09-29)
参考文献数
29
被引用文献数
1

福島周辺における空間線量率や放射性核種沈着量の地域的分布及び経時変化の特徴について,様々な手法による大規模環境調査の解析結果に基づいて紹介する。また,除染モデル実証事業後の継続的な環境測定結果を基に,除染効果の継続性に関する議論を行う。さらに,土地利用状況ごとの環境半減期の解析結果,及びこれをベースにした空間線量率の将来予測の例について紹介する。
著者
津田 修一 吉田 忠義 安藤 真樹 松田 規宏 三上 智 谷垣 実 奥村 良 高宮 幸一 佐藤 信浩 関 暁之 武宮 博 斎藤 公明
出版者
公益社団法人 日本アイソトープ協会
雑誌
RADIOISOTOPES (ISSN:00338303)
巻号頁・発行日
vol.64, no.4, pp.275-289, 2015-04-15 (Released:2015-04-28)
参考文献数
38
被引用文献数
4

環境中における空間線量率測定に関する実用面で役に立つ情報を提供する。この中で,精度の高い測定に必要とされる基本的要件について実データを例示しながら説明するとともに,信頼のおける環境測定に広く使用されている手法の特徴や測定例について紹介する。また,これまでに公的機関を中心に測定された空間線量率やこれに関連したデータを閲覧できるインターネットサイトに関する情報を提供する。
著者
宗岡 克政 井川 真理子 栗原 典子 木田 次朗 三上 智子 石原 勇 内田 淳子 塩屋 桐子 内田 直 平澤 秀人
出版者
一般社団法人 日本老年医学会
雑誌
日本老年医学会雑誌 (ISSN:03009173)
巻号頁・発行日
vol.45, no.5, pp.511-519, 2008 (Released:2008-12-05)
参考文献数
33
被引用文献数
2 6

目的:紫色蓄尿バッグ症候群(PUBS)は膀胱留置カテーテル使用中に蓄尿バッグが紫色に着色する病態である.便秘と関連したトリプトファン代謝異常と尿路内細菌増殖によるアルカリ環境下でのインジゴ生成が,発現機序として提唱されている(トリプトファン―インジゴ仮説)が,PUBSの発生状況や発生機序に関して,さらなる検討が必要であると思われた.方法:認知症病棟において発生した6例(男性3例,女性3例)のPUBSに対して生化学的,細菌学的検査を行い発現機序について検討した.結果:経過中3例で抗生剤使用後に,1例で自然経過中にPUBSの消失がみられた.全例で慢性の便秘がみられた.1例は経口食物摂取不能例での発生であった.PUBS発生中の6例のうち,アルカリ尿が4例で,尿中インジカン陽性が4例(うち擬陽性1例)でみられた.PUBS消失後,4例の尿pHはすべて中性化し,尿インジカンは陰性化した.一方,尿細菌培養結果では,PUBS発生中にEnterococcus faecalisがMorganella morganni(3例),Pseudomonas aeruginosa(1例)とともに検出されたほか,Klebsiella pneumoniaeとCitrobacter属の単独感染がみられた.PUBS消失後では検出菌種は変化したが,無菌化した例はなかった.アミノ酸値では,トリプトファン値に一定の傾向がみられなかった一方,血中および尿中α-アミノ-n-酪酸値がPUBS消失後の4例全例で減少していた.PUBS自然消失例では,血中タンパクの増加がみられた.また,尿中インジカン定性結果,尿pHおよびアミノ酸値は,新鮮尿とバッグ内尿で差異がみられた.結論:今回みられた所見は「トリプトファン―インジゴ仮説」を支持するものであったが,矛盾する結果も少なからずみられ,当該仮説では説明のつかない病態のあることが示唆された.また,あらたに注目すべき点として,一定の菌の常在化,α-アミノ-n-酪酸の代謝およびタンパク合成能低下がPUBS発生要因として示唆された.
著者
辻村 憲雄 三上 智 吉田 忠義 高田 千恵
出版者
日本保健物理学会
雑誌
保健物理 (ISSN:03676110)
巻号頁・発行日
vol.40, no.3, pp.267-276, 2005 (Released:2010-08-05)
参考文献数
15

The authors studied the feasibility of utilizing ebonite as a personal neutron dosemeter in criticality accidents. A disc-shaped ebonite, a hard rubber containing 30wt% sulfur, can be used as a highly effective criticality neutron dosemeter because of a simplicity of measurements of beta activity arising from 32S(n, p)32P reactions. The counting efficiency of beta particles with an end-window GM counter for an ebonite disc in 50mm diameter and 3mm thick was determined by 252Cf neutron irradiation. The neutron spectrum dependency of 32P activity per neutron dose was computed using Monte-Carlo calculations of various neutron spectra that could be encountered in criticality accidents, and the results were tabulated as a set of spectrum correction factors. Performance tests using the SILENE reactor indicated that neutron doses could be evaluated within ±15% with the application of suitable correction factors.
著者
吉川 由希子 松浦 和代 三上 智子
出版者
札幌市立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

北海道内に居住している障がい児の在宅ケア支援の社会資源は、小児を受け入れている訪問看護ステーションや介護事業所、レスパイト施設などは都市部に集中していた。また、家族からの聞き取り調査では、自治体によって在宅ケア支援への対応が異なっていた。今回の研究期間では実態調査とモデルの検討段階にとどまったため、継続して地域の特性を生かした在宅ケア支援ネットワークモデルを展開していく。