著者
水野 昌美 中尾 優子
出版者
日本健康学会
雑誌
日本健康学会誌 (ISSN:24326712)
巻号頁・発行日
vol.88, no.4, pp.150-159, 2022-07-31 (Released:2022-10-21)
参考文献数
38

Unlike the conventional parent-led weaning, baby-led weaning (hereafter referred to as BLW) is an approach that proposes harnessing the babies' own eating abilities by allowing them to choose what they want to eat based on their interests, and eat at their own pace. BLW is currently gaining ground around the world. Interestingly, in Japan, a book on BLW was translated into Japanese in 2019. Based on foreign literature, there is a possibility that BLW may lead to iron and zinc deficiencies compared to conventional weaning; however, there was no significant difference in choking risk. Benefits such as less food pickiness and less worry about becoming overweight due to self-regulating eating as a satiety response were identified. Overseas, based on the results of BLW and TW (traditional weaning) research, weaning methods for infants are being considered. In the future, while paying attention to safety issues such as choking, we will devise ways to proceed with weaning in consideration of the Japanese diet, and will promptly accumulate BLW research from related fields in Japan. We believe that this would influence the practice of BLW in Japan and its subsequent dissemination.
著者
手島 美聡 大石 和代 永橋 美幸 中尾 優子
出版者
一般社団法人 日本助産学会
雑誌
日本助産学会誌 (ISSN:09176357)
巻号頁・発行日
vol.31, no.1, pp.71-77, 2017

<p><b>目 的</b></p><p>近年,乳房ケアに超音波画像診断が取り入れられてきている。本研究では産後の乳房状態をより正確に評価していくために,超音波画像を用い,直接授乳前後の乳腺組織の厚さの変化について明らかにした。さらに,その厚さの変化と授乳量との関連性について検討した。</p><p><b>方 法</b></p><p>2013年1月~9月,A大学病院産科で出産し,母児同室で直接授乳をしている褥婦51名。撮影時期は産褥4~7日。撮影は1回の直接授乳前後に実施し,超音波画像にて乳腺の厚さを計測した。また,その時の児の授乳量を測定した。</p><p><b>結 果</b></p><p>分析対象者は初産婦15名,経産婦33名の計48名,乳房数91であった。乳腺組織の厚さは,授乳前が平均値33.6±8.86mm,授乳後が平均値32.0±8.47mmであり,授乳前後で有意に減少した(p<0.01)。乳腺組織の厚さの差と授乳量で,弱い相関があった(r=0.27,p<0.01)。さらに初産婦では有意な相関を示したが(r=0.40),経産婦では相関がなかった(r=0.17)。</p><p><b>結 論</b></p><p>今回の超音波画像を用いた産褥早期における乳腺組織の調査において,直接授乳前後の乳腺組織の厚さの変化は,授乳前に比べ授乳後は乳腺組織の厚さが有意に減少した。また,授乳前後の乳腺組織の厚さの差と授乳量の関連については,初産婦では有意な相関があり,経産婦は相関がなかった。産褥早期に,超音波による乳腺の厚さを測定する時には,授乳の前後で厚さが変化することを知る必要がある。</p>
著者
山崎 真紀子 野間田 真紀子 片山 清美 中尾 優子
出版者
長崎大学
雑誌
長崎大学医学部保健学科紀要 (ISSN:09160841)
巻号頁・発行日
vol.16, no.2, pp.83-86, 2003-12

ネットワークグループ長崎Cキューブの7年間の地域母子保健活動を振り返った.主な活動内容は,母子保健・助産に携わる人たちへ向けた勉強会・セミナーや地域の母子およびその周囲の人々へ向けた各種クラス等(両親学級、育児学級等)のイベントの開催,月2回の定例会とイベント前の臨時例会,会員へ年に4回のミニレター発行などであった.開催した各種イベントは参加者や主催者ともに満足度や評価が高かった.今後の課題として①女性のライフステージ全般へのアプローチとサポートという視点で振り返ると,幼児期,思春期,更年期などは取り上げていないので今後活動に入れていく必要がある,②専門職としての活動の活性化は図れているが,地域に根ざしたネットワーク活動を行っていくには,お母さんグループ等の地域で活動しているネットワークグループと交流をもち地域のニーズを把握していく必要がある,③イベント後にとっているアンケート内容の検討を行い,評価方法を再考する,④マンパワーの確保と強化があがった.