著者
林 康啓 今井 淳次郎 吉塚 守 鈴木 雅行 重田 佳幸 中川 浩二
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木学会論文集 (ISSN:02897806)
巻号頁・発行日
vol.2004, no.756, pp.61-74, 2004-03-20 (Released:2010-08-24)
参考文献数
7
被引用文献数
3 3

火山噴火による地殻変動や地震などの自然災害が原因でトンネルに変状が発生する場合がある. このような変状が発生した場合には, 既往の基準を参考として各々のトンネルにおいて対応されてきており, 復旧対策工選定のための判断基準の整理が望まれている. 本研究では, 自然災害における復旧対策工選定基準の策定に寄与することを目的として, 有珠山噴火により被害を受けた洞爺トンネルの変状事例を整理・分析した. また, 既往の基準と洞爺トンネルにおける復旧対策工選定基準を比較することで自然災害における復旧対策工選定基準の特徴を整理した.
著者
禿 和英 堂上 幸男 蔭山 正美 多宝 徹 中川 浩二
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
トンネル工学研究発表会論文・報告集 (ISSN:18849091)
巻号頁・発行日
vol.11, pp.221-226, 2001-12-03 (Released:2011-06-27)
参考文献数
3

Okura tunnel is located in Route 4 of Kitakyushu Urban Expressway. The road in the up-line that has two lanes is restructured wider to have three lanes within 170m range from pithead. The construction is carried out while the two lanes are open by installing protectors as guardrail inside the tunnel.Road widening without traffic control by using protectors is conducted in other cases before but this construction is recognized to be the first case for widening of two lanes to three under urban expressway's heavy traffic.This report presents the construction's plan and design summary, and discusses the differences in the design and the actual construction of tunnel excavation.
著者
高橋 浩 谷井 敬春 石松 辰博 進士 正人 中川 浩二
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
トンネル工学研究発表会論文・報告集
巻号頁・発行日
no.12, pp.45-52, 2002

In the construction of tunnel in squeezing rock, where the creep is taking a part, there is a need to consider about the displacement occur on the primary support. It is necessary to place the lining because the existence of long-time convergence. At the present, the design of the lining, the handling of the primary support, the design load in such ground condition above, have not established yet. In this paper, authors proposed the new consideration of total load acting on the lining from viewpoint of life cycle cost minimum in consideration of long-term degradation of the primary support strength and the ground.
著者
光永 臣秀 平石 哲也 宇都宮 好博 三浦 房紀 中川 浩二
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木学会論文集 (ISSN:02897806)
巻号頁・発行日
vol.2004, no.775, pp.69-80, 2004-11-21 (Released:2010-08-24)
参考文献数
10
被引用文献数
3

1999年の台風18号は山口県の周防灘沿岸に甚大な高潮被害を及ぼした. 山口県ではこれを契機に護岸高の設計基準の見直しを行なった. この中で, 過去に山口県に大きな被害を及ぼした台風を対象に, 進行コース, 気圧深度, 潮位偏差の観測結果から統計的評価および沿岸部の地形や土地利用などの地域特性を含めた検討を行い, 山口県の高潮防災の基準となるモデル台風としてT9918号を選定した. そして, これを基に周防灘における新たな防護基準を定めた. この結果, 設計潮位については最大90cmの嵩上げが必要との結論を得た. 本論文は, 筆者らが行ったこの検討の内容についてまとめたものである.
著者
光永 臣秀 平石 哲也 宇都宮 好博 三原 正裕 大川 郁夫 中川 浩二
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集 (ISSN:02897806)
巻号頁・発行日
vol.2003, no.726, pp.131-143, 2003
被引用文献数
3

1999年の台風18号は, 山口県の周防灘沿岸に甚大な被害を及ぼした. 本研究では, Myers の傾度風モデルおよびマスコンモデルにより風域場を再現し, 被害発生に至るまでのこの台風による高潮と波浪のシミュレーションを行い, 山口県周防灘沿岸代表11地点の被災時における各施設への波力等の外力を推定した. これにより, 現行の設計方法を用いて護岸や防波堤の被災メカニズムについての検討考察を行った結果, 防災基準の設定時の想定を越えた異常潮位や波浪の発生により, 護岸においては基準を超えた越波による裏埋土砂の洗掘と, 想定を越えた引き波による負圧発生, 防波堤においては浮力の増大により堤体が不安定化が生じ被災に至ったものとの結論を得た.
著者
庄野 豊 井上 義之 中園 眞人 中川 浩二
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木学会論文集 (ISSN:02897806)
巻号頁・発行日
vol.1995, no.528, pp.103-113, 1995-12-20 (Released:2010-08-24)
参考文献数
6
被引用文献数
2 5

本論文は, 高速道路の景観設計に関し, 設計方法・手順の異なる区間の主要構造物を対象とした, スライド写真による心理評価実験を行い, 設計方法・手順と構造物のデザイン評価との関係を統計的手法を用いて明らかにし, 建設の初期段階に景観設計を位置づけ, 区間全体の特色を基にしたトータルテーマを設定したうえで, このテーマを具体化するデザインを行う方法の有効性を論じたものである.
著者
工藤 洋三 橋本 堅一 佐野 修 中川 浩二
出版者
公益社団法人地盤工学会
雑誌
土と基礎 (ISSN:00413798)
巻号頁・発行日
vol.34, no.8, pp.p47-51, 1986-08
被引用文献数
12
著者
佐野 信夫 馬場 弘二 山田 隆昭 吉武 勇 中川 浩二 西村 和夫
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集D (ISSN:18806058)
巻号頁・発行日
vol.63, no.3, pp.391-400, 2007 (Released:2007-09-20)
参考文献数
24

トンネルにおける点検作業は,効率的に実施することが望まれている.高速道路トンネルにおける覆工コンクリートの詳細点検は,高所作業車を用いた近接目視と打音点検が主体となっている.本研究で提案する点検システムは,1)走行速度60km/h程度でも計測できる車両を用いて,2)覆工コンクリート表面画像の机上点検から健全度の劣るスパンを特定し,3)そのスパンに限定して従来の近接目視・打音点検を行うものである.この点検システムにより,点検技術者による現地点検回数の低減に伴う点検費用の削減,点検・調査の迅速化,安全性判断の早期化,詳細点検計画の効率的な立案などが可能となった.