著者
中村 太戯留
出版者
公益社団法人 日本心理学会
雑誌
心理学研究 (ISSN:00215236)
巻号頁・発行日
vol.80, no.1, pp.1-8, 2009 (Released:2012-02-14)
参考文献数
13
被引用文献数
3 2

This study investigates the mechanism for determining “interestingness” in comprehending metaphorical expressions. In a pilot study, metaphorical expressions were collected from 56 participants. In Study 1, 17 participants were asked to classify these expressions into groups, which were categorized with respect to eight features (e.g., “not understandable”, “mundane”, and “strongly interesting”). In Study 2, 50 participants were asked to judge whether an expression was interesting or not, and the reaction time for their judgment was measured. The results showed that it took longer to judge interesting expressions than to judge non-interesting expressions. The difference in reaction times was interpreted as representing the cognitive process of discerning the meaning of an expression so that it was accessible and comprehensible. In other words, “interestingness” results from successfully resolving the meaning of an expression which was not immediately understandable, which involves some cognitive cost and reduces the stress of not understanding.
著者
久次米麻衣 清貴幸 中村太戯留 田丸恵理子 上林憲行
雑誌
第73回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2011, no.1, pp.519-520, 2011-03-02

情報系大学におけるノートテイキングは高校までと違い,<br />板書を中心とする講義は少なく,写すだけのノートテイキングが良いとは言えない.<br />しかし,授業スライドを写しただけのノートや復習行為も行っていない<br />という現状がある.本研究は,大学講義に適したノートの取り方を<br />提案する事を目的とし,NHK「テストの花道」(第15・16回)の放送で<br />紹介されたノートテイキングの技術を複数定義し,比較を行った.<br />結果,テストで高得点を得た人のノートは,矢印や記号を用いた構造化や,<br />講義後に復習することを意識したノートテイキングを行っていることが分かった.<br />特に,矢印を使って関連付けをすることで情報の整理を<br />行っている可能性が示唆された.
著者
田中 雄大 中村 太戯留 上林 憲行
雑誌
第80回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2018, no.1, pp.611-612, 2018-03-13

動画を用いて一人でダンスの振付けを学習する場合、動画を視聴し続けながら必要な情報を選択して記憶しつつ、瞬時に実践しなければならないため、認知的負荷がかかってしまう。最新の動画では鏡を用いて反転させたものや、振付けの速度が調整された動画が存在している。自身の研究として昨年流行った「恋ダンス」の振付けを元に、複数の情報の中から必要な情報のみを特定して選択する選択注意の認知的負荷を取り除くことに注目した。既存の動画ではどこの部位が見づらいかアンケートを取り、必要な部位を拡大、編集することで選択注意における認知的負荷を考慮した動画を作成した。作成した動画で実践してもらった、良好であった。
著者
村上貴彦 清貴幸 中村太戯留 田丸恵理子 上林憲行
雑誌
第74回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2012, no.1, pp.619-620, 2012-03-06

現在,講義の録画・公開する大学は多いが,受講した学生の復習にはほとんど活用されていないのが現状である.理由としては,ビデオのインデックスが無いため,その講義動画を使いづらいことが挙げられる.そこで本研究では,デジタルペンを用いることで,ノートに"書く"という行為を行った"時刻"を記録し,ノートの記述と講義動画を同期させることで,記述時刻を用いた動画の頭出しができるツールを構築した.評価として,学生に使用してもらい,復習行為の実験を行った.結果,手作業に比べて動画の頭出しに要する時間が削減できた.このことから,提案のツールによって講義動画を復習に活用できる可能性が示唆された.