著者
服部 健作 今井 益隆 中村 拓郎 堀口 敬
出版者
公益社団法人 日本コンクリート工学会
雑誌
コンクリート工学論文集 (ISSN:13404733)
巻号頁・発行日
vol.20, no.3, pp.3_11-3_20, 2009 (Released:2011-12-22)
参考文献数
26

実環境における冬期の凍結融解,夏期の乾燥あるいは湿潤環境,淡水と塩水環境を想定してJIS A 1148 A法の応用を試みた。これらの実験結果から,環境条件および試験液の違いがコンクリートの耐凍害性に及ぼす影響は顕著であり,凍結融解行程に常温水中環境を設けた場合は相対動弾性係数の低下が顕著となる一方で,常温気中環境を設けた場合では耐凍害性が著しく向上した。また,スケーリング試験であるRILEM CIF/CDF試験の結果と比較することでJIS A 1148 A法によるスケーリング劣化評価の可能性も検討した。本研究の範囲内で,質量減少率が5%以内の供試体においては塩水を用いたJIS A 1148 A法とCDF試験のスケーリング量に良好な関係が認められ,JIS A 1148 A法において,相対動弾性係数の評価とともにスケーリング劣化評価の可能性が認められた。
著者
金澤 健 中村 拓郎 坂口 淳一 川口 和広
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集E2(材料・コンクリート構造) (ISSN:21856567)
巻号頁・発行日
vol.77, no.4, pp.177-186, 2021 (Released:2021-11-20)
参考文献数
26

極限解析の上界定理を用いて,凍害による材料劣化が生じたRC棒部材に対し,実験結果の回帰式等を用いず,軸力と終局モーメントの相関曲線を解析的に得られる力学モデルを構築した.構築したモデルは,実構造物のコア供試体から取得した劣化深度に基づいて速度場を分割することで,劣化域の耐力への寄与を評価することが可能である.凍結融解試験後に曲げ破壊を生じた21体の実験結果との比較により,構築したモデルが平均で±5%の算定精度を有していることを確認した.さらに,著しい劣化により撤去された既設RC床版から切り出したはり部材の曲げ解析を行い,実験結果と比較することで,劣化深度を指標とした力学的合理性のある健全度評価の可能性を示した.
著者
天野 英晴 長谷川 揚平 中村 拓郎 西村 隆 TANBUNHENG Vasutan
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. RECONF, リコンフィギャラブルシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.247, pp.19-24, 2006-09-08
被引用文献数
7

動的リコンフィギャラブルプロセッサ用の簡単かつ効率の良いコンテキスト制御機構およびコンフィギュレーション手法を提案し、プロトタイプチップMuCCRA(Multi-Core Configurable Reconfigurable Array)-1への実装と評価について示す。まず、コンテキストカウンタをベースとしたコンテキスト間接分岐方式を用いたコンテキスト制御を提案する。この方法は、コンテキストの飛び先をPEアレイ上のデータが指定する方法で、状態遷移表が必要がなく、高速かつコストが小さい。また、I/O操作とコンフィギュレーションデータ操作をほぼ同様のダブルバッファを用いて制御するセミシンメトリックコンフィギュレーション方式を提案した。コンフィギュレーションデータをRoMultiC機構を用いてマルチキャストすることで、コンフィギュレーションデータ転送時間はほぼ隠蔽することができる。Rohm社0.18μmCMOSプロセスによる合成の結果、これらの制御機構の占める面積はPEアレイ全体の3%以下であることが明らかになった。