3 0 0 0 OA 飼料学(41)

著者
久馬 忠 石橋 晃
出版者
養賢堂
雑誌
畜産の研究 = Animal-husbandry (ISSN:00093874)
巻号頁・発行日
vol.61, no.9, pp.997-1002, 2007-09 (Released:2011-01-18)
著者
敖 日格楽 竹田 謙一 佐伯 知彦 久馬 忠 松井 寛二
出版者
日本草地学会
雑誌
日本草地学会誌 (ISSN:04475933)
巻号頁・発行日
vol.48, no.6, pp.517-521, 2003-02-15
被引用文献数
1

携帯型の尻尾振り回数自動計測システムを開発した。黒色和種繁殖牛4頭を供試し,8月から10月まで毎月1回,本システムを用いて尻尾振り回数を24時間記録した。同時に時間制限放牧中のみ,実験牛の尻尾振り回数を目視で記録(肉眼観察値)し,本システムの記録(データロガ測定値)と比較した。その結果,本システムは野外における尻尾振り回数の長時間の記録は十分可能であった。また,いずれの調査でもデータロガ測定値の方が肉眼観察値よりの一貫して多く,この両者の誤差は8.6%であった。したがって,一定の補正を加えることにより,本システムは放牧牛の尻尾振り回数を自動記録する有効な装置であることが明らかにされた。
著者
久馬 忠 斉藤 治 金丸 俊司
出版者
信州大学農学部附属アルプス圏フィールド科学教育研究センター
雑誌
信州大学農学部AFC報告 (ISSN:13487892)
巻号頁・発行日
no.6, pp.11-17, 2008-03

冷涼な高標高の採草地に適する寒地型イネ牧草の選定に資するため,1番草の刈取り日による飼料成分と消化性の推移を調べた。造成後20年以上経過した採草地に偏在して優占しているオーチャードグラス,チモシー,リードカナリーグラスおよびシバムギの4草種を2ヵ年間,6月2日,6月22日,7月12日の3回刈取り,生育ステージ,草丈,乾物収量を調べた。また牧草の灰分,粗タンパク質,中性デタージェント繊維,酸性デタージェント繊維,リグニン,ケイ酸含量を分析し,さらにin vitro法による中性デタージェント繊維の分解率を測定した。生育の進行はオーチャードグラスが最も早く,以下リードカナリーグラス,シバムギ,チモシーの順であった。7月12日の乾物収量はチモシーが最も多く,以下リードカナリーグラス,シバムギ,オーチャードグラスの順であった。4草種とも生育が進むに伴って,粗タンパク質含量は低下し,繊維成分が増加し,特に出穂後のリグニンの増加が顕著であった。中性デタージェント繊維分解率は,6月2日刈りでは草種間差が小さかったが,その後の草種による低下の程度が異なり,7月12日刈りの分解率はチモシーが最も高く,リードカナリーグラスが最も低く,各草種間に有意差がみられた。中性デタージェント繊維分解率はリグニン含量と有意に高い負の相関があり,特にケイ酸を含むリグニンとの相関(r-0.958,p<0.01)が最も高かった。これらのことから,高標高草地の採草用草種として,収量と飼料価値からチモシーの適性が高いこと,1番草イネ科牧草の消化性の推定はケイ酸を含むリグニン含量から推定できることを示した。