- 著者
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山中 英明
久能 昌朗
塩見 一雄
菊池 武昭
- 出版者
- Japanese Society for Food Hygiene and Safety
- 雑誌
- 食品衛生学雑誌 (ISSN:00156426)
- 巻号頁・発行日
- vol.24, no.5, pp.454-458_1, 1983-10-05 (Released:2009-12-11)
- 参考文献数
- 13
- 被引用文献数
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6
7
シュウ酸に基質特異性があり, 感度のよい酵素法の適用を検討し, さらに各種食品中の含量を測定した. 定量はシュウ酸に oxalate decarboxylase を作用させてギ酸にし, 次いで nicotinamide-adenine dinucleotide (NAD) とともに formate dehydrogenase を作用させ, NADHの生成に伴う340nmの吸光度の増加量から算出した. 植物性食品61種, 動物性食品30種のシュウ酸を測定したところ, 高含量のものは植物性食品に限られ, ホウレンソウの1,760mg/100gを最高に, ツルナ894mg/100g, 緑茶426mg/100gなどが高く, 水産物ではアオノリ193mg/100g, テングサ165mg/100gなど海藻にかなり高いものがあった. 動物性食品はいずれも低含量であり, 魚肉0.3~3.7mg/100g, 牛肉8.0mg/100gであった. ホウレンソウの生長に伴いシュウ酸含量が増加すること本認めた.