著者
宮本 進生 大西 綾乃 武内 良男 前山 利幸 長谷川 晃朗 横山 浩之
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 B (ISSN:13444697)
巻号頁・発行日
vol.J105-B, no.9, pp.710-718, 2022-09-01

近年,アンテナから収集した電磁波のデータに対して機械学習により無線通信の信号を分類する研究が注目を集めている.一方で,工場等の製造現場で産業機器等から発生する電磁ノイズは発生源となる機器により発生頻度やパターンが異なるため,これらを機械学習により分類しようとすると,限られた時間で収集した学習データに含まれない未知のパターンが運用中に発生する可能性が高い.それらを既知のパターンに分類すると,発生源の異なる電磁ノイズを混同し,取るべき対策の検討において誤りを生じさせる恐れがある.未知のパターンを見つけ出す方法として機械学習の新規性検出を利用することが考えられる.しかし実際の運用では,製造現場の限られた計算資源で,学習データに基づく電磁ノイズの分類と新規性検出のための機械学習を同時並行で実行するのは負担が大きい.そこで本論文では,分類の際に得られる事後確率値から未知のノイズを検出する方法を提案する.この手法が計算資源の消費を押さえつつ,未学習のパターンを高い精度で検出可能であることを,実測データを用いて実証する.
著者
早坂 貴代史 宮谷内 留行 宮本 進 荒井 輝男 鷹取 雅仁 田中 慧 佐々木 久仁雄 三浦 祐輔
出版者
日本家畜管理研究会(現 日本家畜管理学会)
雑誌
家畜の管理 (ISSN:03888207)
巻号頁・発行日
vol.25, no.3, pp.65-72, 1990-03-16 (Released:2017-10-03)
被引用文献数
1

舎内気温の違いによる採食・反芻行動の変化を検討するために、夏と冬の各5日間、北海道東部の生産的実験牧場において泌乳前期の牛6頭の行動を肉眼観察した。乾物あたり可消化養分総量を73〜74%、粗蛋白質を14〜16%、粗飼料率を55%に調整した混合飼料をおよそ1日4〜5回にわけて個別給餌し、以下の結果を得た。 1)舎内気温と同相対湿度は、夏が25.0℃、83%、冬は6.3℃、75%であった。 2)乾物摂取量は、夏が22.5kg、冬が24.8kgであった。 3)日採食時間は夏が262分、冬が343分であり、夏は給餌刺激にもとづく採食時間が日採食時間の79%を占めたのに対し、冬は53%であった。 4)日反芻時間は夏が476分、冬が485分であった。以上から、夏の採食時間の減少ならびに給餌したときの集中的な採食行動を高温環境によるものと仮定し、高温時における代謝産物の生成の変化、体熱産生量の抑制反応、および飼槽内飼料の経時的な劣化にその違いの根拠を求めた。 家畜の管理、25(3) : 65-72.1990.1990年1月12日受理