著者
井手 治 龍 勝利 森山 友幸
出版者
一般社団法人 園芸学会
雑誌
園芸学研究 (ISSN:13472658)
巻号頁・発行日
vol.21, no.1, pp.35-42, 2022 (Released:2022-03-31)
参考文献数
24

慣行の軒高が2 mのハウスにおける新たなトマト多収栽培技術として,トマト連続栽培システムを開発した.開発したシステムは6段果房または8段果房摘心栽培を,それぞれ年間2,3回のインタープランティングを行うことにより,盛夏期を休耕し周年栽培することなく累計24段果房を収穫できることが明らかとなった.また,作付回数の違いでは,年4作区が年3作区より,寡日照時期に果実肥大する果房上葉の受光量が多く,平均果重と可販果率が向上することから,単位面積当たりの可販果収量が増加し,30 t・10 a–1以上が得られることが明らかとなった.
著者
井上 英二 鹿島 潤 坂井 純 井手 治
出版者
農業食料工学会
雑誌
農業機械学会誌 (ISSN:02852543)
巻号頁・発行日
vol.55, no.5, pp.3-10,27, 1993 (Released:2010-04-30)
参考文献数
11
被引用文献数
1

ゴム履帯走行部を有する農業機械では, 路面の凹凸や作業機の他に, 転輪配置の良否更には左右履帯の位相などによって振動が生じる。機体の振動特性を把握するには, 機体重心位置での並進加速度成分計測法の精度向上のため, 12個の加速度変換器を用いた計測理論の拡張を行い, この計測法の利点について報告する。さらに, 本計測法を用いてゴム履帯車両の振動加速度の6自由度成分計測を行い, 転輪配置と左右履帯ラグの位相の影響による履帯車両の並進・回転成分の振動特性を明らかにした。
著者
奥 幸一郎 森山 友幸 小熊 光輝 井手 治 龍 勝利 柴戸 靖志
出版者
福岡県農業総合試験場
雑誌
福岡県農業総合試験場研究報告 (ISSN:13414593)
巻号頁・発行日
no.28, pp.50-55, 2009-03

長ナス「筑陽」の促成栽培において暖房用燃料消費量を削減しつつ、収量および品質を維持できる温度管理技術を確立することを目的として、高昼温低夜温管理とその開始時期について検討した。その結果、主枝摘芯前の11月上旬から高昼温低夜温管理すると慣行温度管理より主枝の生育が抑制され、総収量が少なくなった。主枝摘芯開始後の12月上旬から高昼温低夜温管理すると慣行温度管理と比較して、主枝の生育は同等であり、総収量も同等となり、燃料消費量は慣行温度管理の約40%を削減することが可能であった。以上のことから、長ナス「筑陽」の促成栽培において、収量及び品質を維持しつつ、暖房用燃料消費量を削減するためには、主枝摘芯開始後から高昼温低夜温管理を開始することが適当であることが明らかとなった。