- 著者
-
田中 章
今井 英幸
宮腰 政明
伊達 惇
- 出版者
- 一般社団法人電子情報通信学会
- 雑誌
- 電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-情報処理 (ISSN:09151923)
- 巻号頁・発行日
- vol.79, no.5, pp.819-825, 1996-05-25
- 参考文献数
- 6
- 被引用文献数
-
40
Mallatにより提案された多重解像度解析は, 関数空間を解像度の異なる部分空間列により表現する. 各部分空間は一つ解像度の低い部分空間と, その補空間の直和として表現される. Mallatはこれを直交ウェーブレットとスケール関数を用いて記述した. 本論文は, 離散化された自然画像を拡大する手法として, その画像の多重解像度解析を考え, その各解像度の成分の間に同程度の相関があることを利用して, 本来もとの画像には含まれていない高解像度の成分を推定し, その成分ともとの画像の情報から拡大画像を得る手法を提案する. また, 信号の内挿手法として広く用いられている, 共1次内挿法(bi-linear interpolation)や3次畳込み内挿法(cubic convolution interpolation)と比較を行い, 本手法の有効性を検証する.