著者
権藤 克彦 明石 修 伊知地 宏 岩崎 英哉 河野 健二 豊田 正史 上田 和紀
出版者
日本ソフトウェア科学会
雑誌
コンピュータ ソフトウェア (ISSN:02896540)
巻号頁・発行日
vol.26, no.4, pp.4_17-4_29, 2009-10-27 (Released:2009-12-27)

「ソフトウェア開発で得られる経験や知見を成果とする論文(=ソフトウェア論文)を書くことは難しい」とよく言われますが,「なぜ難しいのか」の分析はこれまで十分にはなされていません.本論文では本誌のソフトウェア論文特集を編集した経験から,「ソフトウェア論文を書くことがなぜ難しい(と感じる)のか」の分析を試みます.問題は「著者の作文の問題」だけではなく,ソフトウェア自体,ソフトウェア工学,査読者,社会状況にも要因があることを示します.要因が多岐に渡るので結論を短く言うことが難しいです.あえて言えば「著者の作文技術にも問題はあるが,(著者の責任ではない)本質的な難しさも別にあるので,著者が自らハードルを上げてしまうことは避けるべき」「ソフトウェア論文の追試としての価値を査読者は評価すべき」です.また作文技術の問題を解決する一助として,ソフトウェア論文の執筆チェックリストを最後に示します.
著者
粟井一夫 浅田 朋宏 天内 廣 梅津 芳幸 水谷 宏 梁川 功 山下 一也 伊知地 宏志
出版者
公益社団法人日本放射線技術学会
雑誌
日放技学誌 (ISSN:03694305)
巻号頁・発行日
vol.48, no.1, pp.83-106, 1992
被引用文献数
3

これは過去1年間におけるX線映画領域でのセンシトメトリー班の活動報告である.第47回総会において, その活動報告および公開討論会を行った.そこでの会員からの意見と助言は, この報告書を作成するにあたって参考にさせていただいた.施設間で同じ結果を得ることは, 現在の現場の状況を考慮するとなかなか難しいものがある.そのような状況で少しでも正確な結果を得るためにはどうすべきかを第一番に考えてこのような標準化をはかった.正確な特性曲線作成には現像処理系および濃度測定が大きな影響を及ぼしている.センシトメトリーの標準化をはかるにはこの二点の規格化が不可欠である.濃度計に関しては, JIS・IEC委員会「医用X線写真濃度計班」の報告に期待したい.終りに班活動を遂行するにあたり, 終始援助と理解をいただいた各施設の技師長と技師諸兄, そして実験材料を無償で提供していただいた日本コダック(株)および富士メディカル(株)に深謝を表する次第である.また, データ整理にあたり特性曲線プログラムを無償で提供していただいた斉藤誠氏(東京都立池袋保健所)に感謝いたします.