著者
権藤 克彦 明石 修 伊知地 宏 岩崎 英哉 河野 健二 豊田 正史 上田 和紀
出版者
日本ソフトウェア科学会
雑誌
コンピュータ ソフトウェア (ISSN:02896540)
巻号頁・発行日
vol.26, no.4, pp.4_17-4_29, 2009-10-27 (Released:2009-12-27)

「ソフトウェア開発で得られる経験や知見を成果とする論文(=ソフトウェア論文)を書くことは難しい」とよく言われますが,「なぜ難しいのか」の分析はこれまで十分にはなされていません.本論文では本誌のソフトウェア論文特集を編集した経験から,「ソフトウェア論文を書くことがなぜ難しい(と感じる)のか」の分析を試みます.問題は「著者の作文の問題」だけではなく,ソフトウェア自体,ソフトウェア工学,査読者,社会状況にも要因があることを示します.要因が多岐に渡るので結論を短く言うことが難しいです.あえて言えば「著者の作文技術にも問題はあるが,(著者の責任ではない)本質的な難しさも別にあるので,著者が自らハードルを上げてしまうことは避けるべき」「ソフトウェア論文の追試としての価値を査読者は評価すべき」です.また作文技術の問題を解決する一助として,ソフトウェア論文の執筆チェックリストを最後に示します.
著者
土屋 圭 豊田 正史 喜連川 優
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. 情報学基礎研究会報告
巻号頁・発行日
vol.2013, no.31, pp.1-6, 2013-07-15

鉄道の運行トラブルが発生した際,マイクロブログには鉄道の運行状況に関する情報が投稿されている.マイクロブログの投稿には運行トラブルについて,公式情報よりも詳細な情報が含まれることがある.鉄道の運行状況について詳しく知ることは意思決定を行う上で非常に重要である.本論文では Twitter の投稿を解析することによって,首都圏の鉄道運行トラブル状況に関する詳細な情報を抽出する手法について提案し,その評価を行う.提案手法は,東京メトロ 9 路線における運行トラブルの発生状況,復旧状況,混雑状況を対象に情報の抽出を行う.運行トラブルの発生状況については,運行トラブルを全線運転見合わせ,一部区間運転見合わせ,その他の異常の 3 段階に分けて抽出を行った.実験結果から,全線運転見合わせ,一部区間運転見合わせを抽出する場合において提案手法が有効であることが確認できた.また,復旧状況および混雑状況の抽出によって,公式情報だけではできないような意思決定を支援できうることが確認できた.
著者
石田 渉 横山 大作 中野 美由紀 豊田 正史 喜連川 優
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. DE, データ工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.112, no.172, pp.35-40, 2012-07-25

近年のクラウドコンピューティングでは,計算資源の管理に仮想化技術を利用している.仮想化技術の要素技術の一つであるVMライブマイグレーション等を利用することで,クラウドプロバイダではサービスを停止することなく計算資源の集約化や負荷分散が可能となる.現在,ウェブコンテンツ,センシングデータなどのデジタルデータが急増するなか,クラウドコンピューティングにおける大容量のデータを処理するアプリケーションの効率化が急務である.しかしながら,大規模I/O処理を行うVMライブマイグレーションの挙動は十分に解析されていない.本報告では,VMライブマイグレーション時の入出力挙動を実機を用いて詳細に解析し,大規模データ処理におけるVMライブマイグレーションにおける課題について明らかにする.
著者
土屋 圭 豊田 正史 喜連川 優
雑誌
研究報告情報基礎とアクセス技術(IFAT)
巻号頁・発行日
vol.2013, no.31, pp.1-6, 2013-07-15

鉄道の運行トラブルが発生した際,マイクロブログには鉄道の運行状況に関する情報が投稿されている.マイクロブログの投稿には運行トラブルについて,公式情報よりも詳細な情報が含まれることがある.鉄道の運行状況について詳しく知ることは意思決定を行う上で非常に重要である.本論文では Twitter の投稿を解析することによって,首都圏の鉄道運行トラブル状況に関する詳細な情報を抽出する手法について提案し,その評価を行う.提案手法は,東京メトロ 9 路線における運行トラブルの発生状況,復旧状況,混雑状況を対象に情報の抽出を行う.運行トラブルの発生状況については,運行トラブルを全線運転見合わせ,一部区間運転見合わせ,その他の異常の 3 段階に分けて抽出を行った.実験結果から,全線運転見合わせ,一部区間運転見合わせを抽出する場合において提案手法が有効であることが確認できた.また,復旧状況および混雑状況の抽出によって,公式情報だけではできないような意思決定を支援できうることが確認できた.When train troubles occur, users of microblogs often post information about these troubles. Microblogs often include more fine-graind information of train troubles than official information. Such information could make out decision better. In this paper, we propose a method for extracting details of train troubles by analyzing Twitter. We classify train troubles into suspensions, partial suspensions and other troubles, then detect whether these troubles occur or not. Experimental results show that proposed method work well in case of suspencions and partial suspencions. We also find that by analyzing twitter, we can know information which is not reported officially such as congestion and recovery of train troubles.
著者
豊田 正史
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告データベースシステム(DBS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2000, no.69, pp.307-314, 2000-07-26
被引用文献数
17

本稿ではWWWにおいて、ユーザから与えられたWebページ(シードページ)から、それに関連するコミュニティ群を発見する手法を提案する。ここで言うコミュニティとは、同じトピックに関心をもつ人々によって作成されたWebページの集合を指す。例えば、ある野球チームを応援するホームページの集合を、そのチーム応援ページのコミュニティと呼ぶ。本手法は、与えられたWebページを含むコミュニティ、および、関連するトピックに関する複数のコミュニティを検索することができる。例えば、ある野球チームの応援ページを1つ与えると、まずその野球チームの応援ページコミュニティを、次に各野球チームの公式ページコミュニティを発見する。この検索は与えられたwebページの周辺における、ハイパーリンクの解析を基に行う。シードに関連するコミュニティを1つだけ出力する従来手法に比べて、本手法はシードに関連する複数のコミュニティをユーザに提供することができる点で優れている。We propose a new web search technique, which finds related communities from a given URL. A community is a set of web pages written by authors who have a common interest on a specific topic, such as fan pages of a professional baseball team. Our technique finds a community that includes a given URL, and communities on related topics, using hyperlink analysis. For example, when a fan page of a baseball team is given, our technique finds a fan community of the team, and a community of official homepages of baseball teams. Our technique allows the user to perform new type of navigation through the web. It provides additional ways not only to related pages, but also to related communities.
著者
伊藤 正彦 豊田 正史 喜連川 優
雑誌
情報処理学会論文誌データベース(TOD) (ISSN:18827799)
巻号頁・発行日
vol.8, no.1, pp.27-44, 2015-03-30

本稿では,Web上の画像や放送映像を含む多メディア画像を用いた時系列画像3次元可視化システムを提案する.近年,Webメディアは,従来型のマスメディアの影響を受けると同時に,マスメディアへ影響を与えるようになってきており,社会事象を分析する際には複数メディア間の話題の広がりを分析することが重要となってきている.また,これらのメディアでは,テキストの代用として積極的に映像・画像を用いることで,文章だけでは伝えきれない,その時々の話題および興味を視覚的に伝えており,社会分析において,これらの映像・画像情報を追跡した分析は不可欠となる.提案するシステムでは,Webメディアおよび放送映像から抽出された様々な話題に関する時系列画像群を画像ヒストグラムとして3次元空間に可視化することで,流行の推移,トピック間の違い,メディア間の関係などを視覚的に探索可能にする新たな可視化システムを実現した.実際に,本システムを,大規模なブログアーカイブとニュース映像アーカイブに適用したアプリケーションをいくつか紹介し,様々な探索事例を示すことで提案システムの有用性を示す.This paper proposes a novel 3D visualization system for exploring temporal changes in trends using image flows in multiple medium. Our use of media has changed dynamically in the last decade; mass and social media affect each other. It is important to compare how multiple medium are affected by real-world events and how each medium affects other media. Media provides many representative images, such as scenes of accidents and disaster, the design of products and commercial pictures, to explain the reality of events without text. It is important for analyzing media and society to trace and explore such images flowing on the media. Our system visualizes flows of images extracted from one or multiple medium in a 3D space. We arrange histograms of images related to multiple topics from different types of media in the 3D space by stacking them on timelines to explore changes in trends in each topic, and compare differences in exposure among topics and medium. We implement application systems using proposing visualization system on a huge blog archive and a news video archive, and report the usefulness of our system by using various exploration examples.
著者
長谷川 貴之 鍜治 伸裕 吉永 直樹 豊田 正史
出版者
The Japanese Society for Artificial Intelligence
雑誌
人工知能学会論文誌 (ISSN:13460714)
巻号頁・発行日
vol.29, no.1, pp.90-99, 2014
被引用文献数
1

While there have been many attempts to estimate the emotion of a speaker from her/his utterance, few studies have explored how her/his utterance affects the emotion of the listener. This has motivated us to investigate two novel tasks: predicting the emotion of the listener and generating a response that evokes a specific emotion in the listeners mind. We target Japanese Twitter posts as a source of dialogue data and automatically build training data for learning the predictors and generators. The feasibility of our approaches is assessed by using 1099 utterance-response pairs that are built by five human workers.
著者
笹原 和俊 平田 祥人 豊田 正史 喜連川 優 合原 一幸
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.27, 2013

オンラインソーシャルメディアは、社会行動のマクロなパターンやダイナミクスを観察するのに適した系であるが、そのためにはソーシャルデータの特性を活かした解析が必要となる。本講演では、ツイートストリームを情報ダイバージェンスで特徴付け、Twitter上で生じる様々なタイプの集合注意について報告する。さらに、RTネットワークの構造に注目し、社会的相互作用の観点から集合注意のダイナミクスについて議論する。
著者
大塚真吾 豊田 正史 喜連川 優
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌データベース(TOD) (ISSN:18827799)
巻号頁・発行日
vol.44, no.18, pp.32-44, 2003-12-15
被引用文献数
12

ウェブページを閲覧する人々の行動モデルの抽出は重要であり多くの研究が行われている.既存の研究のほとんどはウェブサーバのログを用いたものであり,当該サイト上での挙動は把握できるものの,サイト外を含めたユーザの行動を解析することは容易でない.最近,テレビ視聴率調査と同様,統計的に偏りなく抽出された人(パネル)を対象にURL 履歴の収集を行う事業が登場している.パネルから集められたログ(パネルログ)の解析により,パネルが訪れたすべてのウェブページ(URL)を収集できる.ウェブサーバに対する従来のログ解析では解析対象となるページ空間が狭いのに対し,パネルログではきわめて広大なページ空間を対象とするため,個々のページの参照履歴から大域的な行動の把握は容易でない.本論文では類似したウェブページを抽出するウェブコミュニティ手法を用いたパネルログ解析システムを提案し,URL を基にした解析ではとらえ難い大域的なユーザの行動パターン抽出例を紹介する.To extract model of Web users' behavior is of decisive importance and there are a lot of work has been done in this area. As far as we know, most of the work utilize logs on serverside, even it can gain an understanding of behavior inside the server, but it is hard to analyze complete users' behavior (inside and outside the server). Recently, similar to survey on TV audience rating, a new kind of business appeared, which collects URL histories of users (called panel) who are selected without statistic deviation. By analyzing panel logs which are merged from panels, it becomes possible to collect all the web pages (URLs) accessed by the users. In contrast to Web server logs which have a limited page-space, panel logs have an extremely broad page-space. For this reason, it's difficult to get hold of behavior on global page-space by just checking reference histories. In this papaer, we propose a prototype system to extract user access patterns from panel logs and show users' global behavior patterns which are hard to be grasped for URL-based analysis using our proposed system.
著者
豊田 正史 喜連川 優
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. DE, データ工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.64, pp.35-40, 2002-05-10
被引用文献数
1

本論文では,定期的に収集したウェブのスナップショットからウェブコミュニティの発展過程を抽出する手法を提案する.ここで言うウェブコミュニティとは,同じトピックに関心をもつ人々や組織によって作成されたウェブページの集合を指す.これまでに,リンク解析を用いてウェブコミュニティを抽出する様々な手法が提案されてきた.我々は,1999,2000,2001年に定期的に収集した3つのウェブスナップショットを比較することで,ウェブコミュニティの発展過程を調査した.この際,成長率,新規率,安定率など,興味ある発展過程の抽出に有用なメトリックスを導入した.さらに,発展過程の視覚化,および抽出の対話的な支援を行うシステムを構築した.このシステムはまず,各ウェブスナップショットから主要なウェブコミュニティとその間の関連度をすべて抽出し,発展過程のデータベースを構築する.ユーザは,関連度およびメトリックスを用いて,発展過程を抽出することができる.最後に,このシステムを用いて抽出した発展過程の例を幾つか示す.