著者
草地 良規 伊藤 直己 鈴木 章 荒川 賢一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.369, pp.37-42, 2004-10-14
被引用文献数
7

我々は,画像検索のための景観画像へのインデクス付与を目的として,視点/背景テクスチャ/コントラストの制約を設けずに撮影された景観画像中の文字認識法を提案している.提案法では,文字領域を切り出す必要がなく,シェーディングを伴う文字,立体文字,複雑背景上の文字,切り出しに失敗した傾斜文字,を識別する能力があるが,識別に多大な時間がかかるという課題があった.本稿では,カテゴリを特徴の類似性に基づいて階層的に分類し,各分類パターン(クラス)に対して階層的な辞書を構成することで,提案法の処理量削減を実現する.識別率の測定実験を行い,84%の識別率で処理量を1/20程度に削減できることを確認した.また,日本語キーワード(ひらがな,カタカナを含む)による画像検索精度の測定実験を行い,平均適合率76.8‰平均再現率70.4%を確認した.
著者
伊藤直己 中田 豊久 三浦 元喜 西本 一志 國藤 進
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告グループウェアとネットワークサービス(GN) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2005, no.30, pp.31-36, 2005-03-17
参考文献数
9
被引用文献数
2

本研究では,共通の興味を持っていながら,時間や場所が異なっているためにコミュニケーションに至らないような,非同期環境におけるインフォーマルコミュニケーションを支援するために,「らくがき」のメタファを拡張したコミュニケーション支援システムを提案する.本システムは,携帯情報端末(PDA)とRFIDシステムを組み合わせ,モノ(実世界オブジェクト)の様々な部分に対して仮想的な「らくがき」を行うことを可能とすることによって,実世界オブジェクトを介したコミュニケーションを実現しようとするシステムである.評価実験の結果,ある特定の実世界オブジェクトについて,部分を特定した書き込みを行うことが効果的であることを確認した.In this study, we propose a communication medium for facilitating informal communications in an asynchronous environment. It is often observed that people who have same interests cannot mutually communicate because they are not be present in a certain place together. To facilitate their having communications, we construct a communication medium that exploits good features of "graffiti." This medium allows people to mutually communicate through virtual scribbles on real-world objects by using PDAs and RFIDs. As a result of experiments, we confirmed that the usefulness of the medium when, in particular, people discuss on specific parts of a certain type of real-world objects.