著者
宮浦 憲夫 鈴木 章
出版者
The Society of Synthetic Organic Chemistry, Japan
雑誌
有機合成化学協会誌 (ISSN:00379980)
巻号頁・発行日
vol.46, no.9, pp.848-860, 1988
被引用文献数
1 13

A general and convenient method for the stereo-and regioselective synthesis of conjugated alkadienes, alkenynes, arylated alkenes, and heterobiaryls is described. The reaction of (<I>E</I>) -or (<I>Z</I>) -1-alkenylboronates obtainable by hydroboration, with either (<I>E</I>) -or (<I>Z</I>) -1-alkenyl halides in the presence of a catalytic amount of tetrakis (triphenylphosphine) palladium and bases such as sodium alkoxides gives the corresponding (<I>E</I>, <I>E</I>) -, (<I>E</I>, <I>Z</I>) - (<I>Z</I>, <I>E</I>) -and (<I>Z</I>, <I>Z</I>) -alkadienes stereo-and regioselectively, while retaining the configuration of both the starting alkenylboronates and haloalkenes The similar reactions of (<I>E</I>) -and (<I>Z</I>) -1-alkenylboronates with 1-alkynyl, aryl, allylic, and benzylic halides also provide the corresponding couplig products stereosoelectively. The versatility of this method has been demonstrated by the synthesis of some natural products bearing conjugated alkadiene structures. The reaction of arylboronic acids with aryl halides to give unsymmetrical biaryls is also presented. A mechanism of this cross-coupling reaction, which involves the transmetallation between a 1-alkenylborane and an alkoxopalladium (II) complex generated through the metathetical displacement of a halogen atom of RPd (II) X with sodium alkoxide, is proposed.
著者
三浦 健 図子 浩二 鈴木 章介 松田 三笠 清水 信行
出版者
社団法人日本体育学会
雑誌
体育學研究 (ISSN:04846710)
巻号頁・発行日
vol.47, no.2, pp.141-154, 2002-03-10
被引用文献数
1

本研究では,もらったパスをできるだけ短時間に反動的に出すチェストパス能力を高めるトレーニング手段を明らかにするために,大学男子バスケットボール選手25名を対象にして,胸部上に落下したボールを受け止め即座に投げ上げる反動付きチェストパス(RCP)と反動を伴わないチェストパス(PCP)を,4種類の重さのボールで実施させ,その際の接手時間(RCPtc)と投げ上げ高(RCPh,PCPh)について検討した.さらに,このチェストパス能力とベンチプレスにおける最大挙上重量(BPmax)との関係についても検討した.本研究の結果は次の通りである.(1)バスケットボール(0.6kg)・1kg・3kg・5kgとボールの重量が重くなるほど,RCPhおよびPCPhは,いずれも有意に低くなる傾向が認められた.一方,RCPtcは有意に長くなる傾向が認められた.(2)RCPhとRCPtcの関係は,いずれのボール重量においても,有意な相関関係は認められなかった.これらのことは,短時間に投げる能力と大きな仕事をして高いボール速度を獲得する能力は独立した二つの能力であることを示すものである.(3)この二つの要因(RCPhとRCPtc)からみたポジションの特性について検討すると,ガードポジションの選手(Guard Player)が他の選手(Non Guard Player)に比較して,RCPhに有意な差はないが,RCPtcは有意に短いことが認められた.これらのことは,Guard Playerは,上肢におけるバリスティックなパワーが高く,短時間にパスを遂行する能力に優れていることを示すものである.(4)RCPにおいては,RCPhとRCPtcのいずれにおいても,バスケットボールを用いた場合と,1kg・3kg・5kgのボールを用いた場合との間のいずれにおいても有意な相関関係が認められた.しかし,上肢の筋力を評価するBPmaxとの間には,いずれにおいても有意な相関関係は認められなかった.これらのことは,バスケットボールにおけるチェストパス能力を高めるためには,1kg・3kg・5kgのボールを用いたトレーニング手段が,ベンチプレスなどの手段よりも直接的には効果のある可能性を示すものである.これらの結果は,バスケットボール選手のためのチェストパス能力を高めるためのトレーニング法を考える場合に有益であるとともに,上肢のプライオメトリックスに関する原則を考える場合の一助になると思われる.
著者
平井 昂宏 貝沼 関志 林 智子 長谷川 和子 青山 正 水野 祥子 鈴木 章悟 西脇 公俊
出版者
一般社団法人 日本集中治療医学会
雑誌
日本集中治療医学会雑誌 (ISSN:13407988)
巻号頁・発行日
vol.23, no.6, pp.647-650, 2016-11-01 (Released:2016-11-01)
参考文献数
10
被引用文献数
2

プロポフォール注入症候群(propofol infusion syndrome, PRIS)は,プロポフォール使用中に横紋筋融解,急性腎傷害(acute kidney injury, AKI),乳酸アシドーシス,脂質異常症などを来す症候群である。早期にPRISを疑いプロポフォール中止によって救命できた一例を経験した。症例は44歳の男性,スタンフォードA型大動脈解離に対して弓部置換術を行った。術後にプロポフォールを用いて鎮静を行っていたところ,血液生化学検査でCKが15,247 IU/lまで上昇し,AKI,乳酸アシドーシスを認めたためにPRISを強く疑った。プロポフォールの投与中止によりCKは速やかに減少し,AKI,乳酸アシドーシスも改善した。後に撮影されたCTで大腿から臀部の筋内に高吸収域を認め,横紋筋融解後の変化があった。プロポフォールの長期投与中はCK,pH,乳酸値などを定期的にモニタリングし,PRISを疑った場合は早期に他の鎮静薬への変更が必要であると考えられた。
著者
中町 鴻 廣瀬 正明 木川田 喜一 廣瀬 勝己 岡田 往子 鈴木 章悟 本多 照幸
出版者
公益社団法人 日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.64, no.8, pp.589-594, 2015-08-05 (Released:2015-09-03)
参考文献数
12
被引用文献数
4

2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震及び,それにより発生した津波によって東京電力福島第一原子力発電所(以下,福島原発)は大きな被害を受け,環境中に多量の放射性核種を放出した.その影響で関東地方においても高濃度の放射性セシウム(134Cs,137Cs)が大気中でも検出された.本研究では大気粒子状物質(APM)に着目し,神奈川県における福島原発事故由来の放射性セシウムを長期的に観測することで,APM中の放射性セシウム濃度の経時変化並びに,大気環境中における放射性セシウムの存在形態について検討した.その結果,大気中の放射性セシウムの放射能濃度は2011年3月から2011年9月にかけて105分の1にまで減少したものの,その後は緩やかな減少にとどまり,2014年3月時点でも1.0 × 10-5 Bq m-3の放射能が検出されていることが明らかとなった.大気環境中における放射性セシウムの存在形態については,粘土鉱物中に強く固定されてしまう土壌中の放射性セシウムとは異なり,水溶性成分のものが50% 以上の割合を占め,土壌等のほかの環境中の放射性セシウムに比べ移動能が高いことが分かった.
著者
水町 貴諭 加納 里志 原 敏浩 鈴木 章之 鈴木 清護 本間 明宏 折舘 伸彦 福田 諭
出版者
日本頭頸部癌学会
雑誌
頭頸部癌 (ISSN:13495747)
巻号頁・発行日
vol.36, no.4, pp.498-501, 2010-12-25 (Released:2010-12-28)
参考文献数
11
被引用文献数
4 1

中咽頭扁平上皮癌53例を対象にHPV感染と治療成績との関連について検討を行った。53例中14例(26%)がHPV陽性であったが,扁桃原発例に限れば19例中11例(58%)が陽性であった。HPV陽性14例中12例(86%)がHPV16陽性で,HPV18およびHPV58陽性が各1例みられた。疾患特異的5年生存率はHPV陽性例の方が陰性例に比べ有意に高い結果となった。放射線化学療法施行症例においてもHPV陽性例の方が陰性例に比べ有意に疾患特異的5年生存率は高い結果となり,HPV陽性例では11例全例局所は制御されたが,陰性例では22例中9(41%)が局所再発した。以上の結果から,中咽頭癌症例の治療成績の向上のためにはHPV感染の有無による層別化が必要であり,HPV陰性例では局所の制御が課題であると考えられた。
著者
高橋 佐江子 笹代 純平 清水 怜有 鈴木 章 高嶋 直美 堀田 泰史 久々知 修平 深見 和矢 中嶋 耕平 奥脇 透
出版者
独立行政法人 日本スポーツ振興センター国立スポーツ科学センター
雑誌
Journal of High Performance Sport (ISSN:24347299)
巻号頁・発行日
vol.10, pp.11-23, 2022 (Released:2022-05-22)
参考文献数
24

In order to investigate the effect of sports activities restriction during the COVID-19 pandemic on physical function among athletes, this study compared the physical measurements of athletes from immediately after lifting the restriction of activities with their measurements after returning to competition. The subjects were twenty-nine Japanese top-level athletes (male: 14, female: 15). Measurements of the upper limbs, trunk, and lower limbs were performed from the viewpoint of injury prevention. The results showed that in female athletes, the upper limb functions of external rotation at maximum elevation and scapular adduction, and lower limb muscle power and muscle mass were significantly improved after returning to competition compared to immediately after the lifting of restrictions. There was no significant difference observed in the trunk measurements of both male and female athletes. In the future, these results will be useful in conditioning athletes if sports activities are once again restricted.
著者
宮本 友樹 永井 望 満田 雄斗 磐下 大樹 遠藤 水紀 鈴木 章弘 片上 大輔
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会論文誌 (ISSN:13460714)
巻号頁・発行日
vol.37, no.3, pp.IDS-G_1-16, 2022-05-01 (Released:2022-05-01)
参考文献数
37

In this paper, we propose the “Risky Politeness Strategy (RPS)” as a framework of utterance strategy focusing on risk-taking in dialogue systems. In previous research, it has been reported that it is useful to implement politeness strategies that have risks such as jokes and compliments in dialogue systems. On the other hand, a design theory for effectively implementing risk-taking utterance strategies in dialogue systems has not been established. Against this background, we defined RPS with reference to politeness/impoliteness research in the fields of linguistics. In addition, we developed a rule-based dialogue system and an example-based dialogue system to implement the RPS in a non-task-oriented dialogue. User evaluations were conducted through the preliminary rounds of the Dialogue System Live Competition 2 and 3. The results of the user evaluations showed that the rule-based and example-based RPS-speaking non-task-oriented dialogue systems were able to engage in dialogue that was evaluated by the user as having humanity. Therefore, the usefulness of implementing RPS in non-task-oriented dialogue systems has been shown at a certain level.
著者
山田 真大 林 和宏 鈴木 章浩 岡本 幸太 小林 良岳 本田 晋也 高田 広章
雑誌
研究報告システムソフトウェアとオペレーティング・システム(OS)
巻号頁・発行日
vol.2013-OS-126, no.18, pp.1-7, 2013-07-24

組込み向け機器に利用されるハードウェアの高性能化に伴い,組込み OS として Linux などの汎用 OS が搭載されるようになった.組込み機器では,リアルタイム性が重要視されるため,Linux を採用する場合,カーネルに改良を施すことでリアルタイム性を確保している.また,マルチコア CPU を搭載する組込み機器では,Linux が持つ CPU affinity の機能を用いることで,シングルコアでは不可能であった高負荷時におけるリアルタイム性も確保することが可能になった.しかし,CPU コア毎に存在するカーネルスレッドは CPU affinity を適用することができず,また,この処理がまれに引き起こすタイマのカスケード処理には多くの処理時間を必要とし,リアルタイム性を阻害する原因となる.本論文では,マルチコア CPU の各コアを,リアルタイム性を必要とする CPU コアと不要とする CPU コアに分割し,リアルタイム性を必要とする CPU コアでは,タイマのカスケード処理を発生させないよう事前に対策を施すことで,リアルタイム性を確保する手法を提案する.
著者
鈴木 章弘
出版者
成城大学文芸学部
雑誌
成城文芸 (ISSN:02865718)
巻号頁・発行日
no.165, pp.17-33, 1999-01
著者
大石 康介 小泉 貴弘 諏訪 大八郎 井田 勝也 石原 康守 大貫 義則 鈴木 章男 中島 昭人 神谷 隆
出版者
日本腹部救急医学会
雑誌
日本腹部救急医学会雑誌 = Journal of abdominal emergency medicine (ISSN:13402242)
巻号頁・発行日
vol.27, no.3, pp.525-528, 2007-03-31
参考文献数
13
被引用文献数
2

腹部緊急手術後の, 感染による腹壁欠損症例を2例経験した。症例1 : 26歳, 男性。交通事故による左側腹部広範囲挫滅創, 腹腔内臓器損傷に対し緊急手術を施行した。術後, 創周辺に感染, 壊死を起こし, 15&times;10cmの腹壁全層欠損が生じ, Bard Composix Mesh<sup>&reg;</sup> (以下, メッシュ) で欠損部を充填し, 腹壁を閉鎖した。創部感染の収束を待ち, 腹直筋皮弁を用いた腹壁再建術を行い得た。症例2 : 77歳, 男性。閉塞性大腸炎による大腸穿孔をきたし, 横行結腸部分切除, 人工肛門造設を行った。術後, 空腸皮膚瘻による人工肛門周囲の感染を併発し, 同部周囲に腹壁欠損を生じた。人工肛門閉鎖時, 欠損部は5&times;10cmとなり, メッシュで欠損部を覆った。感染収束後メッシュを除去, 閉創を行った。高度感染を伴う腹壁欠損の2症例において, メッシュを用いた二期的再建が有効であった。
著者
鈴木 章悟 永山 明彦 大井 昇
出版者
一般社団法人 日本原子力学会
雑誌
日本原子力学会和文論文誌 (ISSN:13472879)
巻号頁・発行日
vol.4, no.1, pp.1-6, 2005-03-25 (Released:2010-01-21)
参考文献数
5

Uranium glass is yellowish green glass which is produced by adding a small amount of uranium as a coloring agent into ordinary glasses. The glass has a characteristic of emitting strong fluorescent light of around 550nm under ultraviolet light. Most of uranium glass was fabricated before World War 2 but still small amount of uranium glass is being fabricated nowadays. In this study, various kinds of uranium glass were subjected to the measurement of the γ-ray by Ge semiconductor detector. It was found that in older glasses (fabricated from the late 19th century to the early 20th century), γ-ray peaks from 214Pb and 214Bi were clearly identified which are in equilibrium with 226Ra that was apparently not completely separated from uranium due to the level of purification technology at that period. From the comparison of gamma peaks of 235U and 234Pa, it was found that many uranium glass samples fabricated after World War 2 use depleted uranium. The content of 40K in uranium glass was found to vary with where specimens were produced.
著者
熊本 吉一 小泉 博義 黒沢 輝司 山本 裕司 呉 吉煥 鈴木 章 松本 昭彦 近藤 治郎 清水 哲 梶原 博一
出版者
Japan Surgical Association
雑誌
日本臨床外科医学会雑誌 (ISSN:03869776)
巻号頁・発行日
vol.45, no.11, pp.1429-1434, 1984-11-25 (Released:2009-02-10)
参考文献数
10

急性腸間膜血管閉塞症は,絞扼性イレウスと共に腸管の血行障害をきたす代表的な疾患である.最近我々は塞栓摘除術のみで救命せしめた上腸間膜動脈塞栓症の1例を経験したが発症より手術による血流再開に至るまで3時間40分と短時間であったため腸切除を免れた.また横浜市立大学第1外科のイレウス症例中,術前に動脈血ガス分析をおこなった33例を検討したところ,腸切除を免れた.すなわち腸管が壊死に陥らなかった症例ではbase excessはすべて-2.8mEq/l以上であった.このことより絞扼性イレウスの手術適応決定の指標としてbase excess測定が有用であるとの結論を得たが,本来イレウスにおける手術適応の決定は遅くとも腸管の可逆的な血行障害の時点でなければならず,この点よりbase excessのみでの適応決定は慎重でなければならないと考えられた. これらの経験をもとに,腸管の血行障害における有用な補助診断法としての的確な指標を検討するために犬を用いて上腸間膜動脈を結紮する実験をおこなった.その結果,早期診断の一助として, total CPK, base excessが有用であるとの結論を得た.