著者
金 樹英 西牧 謙吾 東江 浩美 田島 世貴 豊田 繭子 佐久間 隆介 篠原 あずさ
出版者
国立障害者リハビリテーションセンター(研究所)
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2015-04-01

特別支援教育の経験がなく不登校のASD青年を対象にショートケアを実施した。研究期間中に利用登録したのは11人で、就労移行支援サービスや進学などで卒業したのは5人、2年以上利用継続しているのは3人だった。ショートケア利用により親の総合的な精神的健康度は改善がみられた。外来通院患者で不登校の有無で比較したところ、不登校群の方が全検査IQ(FSIQ)、言語理解(VCI)、知覚推理(PRI)の得点が高く、ワーキングメモリー(WMI)、処理速度(PSI)では差がみられなかった。発達障害を伴う場合(N=22)では、同様のパターンがより顕著にみられた。
著者
佐久間 隆介 軍司 敦子 後藤 隆章 北 洋輔 小池 敏英 加我 牧子 稲垣 真澄
出版者
一般社団法人 日本小児神経学会
雑誌
脳と発達 (ISSN:00290831)
巻号頁・発行日
vol.44, no.4, pp.320-326, 2012 (Released:2014-12-25)
参考文献数
22

コミュニケーション行動の習得にともなう行動変化の客観的な定量評価を目指し, 従来の行動観察法に加えて, 児の頭部方向を二次元平面上に展開する行動解析を行った. 発達障害児4名に, ソーシャルスキルトレーニング (SST) を行い, 前後の行動を比較した結果, ①コミュニケーション行動の増加と, ②ペア活動の相手を中心視野に捉えようとする注目行動の増加が認められた. ヒト位置情報の二次元尺度化は, ソーシャルスキルの治療的介入がもたらす行動における空間的時間的変化の可視化に有用であり, 従来の行動観察法を補う定量評価法の一つとして, 今後の応用が期待される.