著者
荒井 克弘 佐藤 直由 猪股 歳之 大迫 章史 渡部 芳栄 羽田 貴史 米澤 彰純
出版者
独立行政法人大学入試センター
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

少子化にともなって大学進学者数の伸びは鈍化しつつある。しかし他方で、大学の数は漸増を続けており、この市場競争の厳しい時代を大学はどのような経営で生き抜こうとしているのか、私立学校、大学の設置者である学校法人に焦点を合わせ、法人が採っている経営戦略を(1)学校法人内部での調整、(2)学校法人外部との連携・統合、(3)設置形態の変更の3つに類型に分け、それぞれについて訪問調査およびアンケート調査を行った。その結果、拡大に加えて縮小や廃止などを同時進行で行ってきた学校法人の存在や、地域との連携を重視して生き残りを図る学校法人などの各種の実態が事例として明らかになり、学校法人の経営行動の多様性が明らかになった。
著者
佐藤 直由
出版者
東北文化学園大学
雑誌
保健福祉学研究 (ISSN:13484567)
巻号頁・発行日
vol.1, pp.17-33, 2003-03-31

本稿は、昭和20年代後半の山形県を事例に、青年団の社会福祉活動を検証した。山形県の青年団の活動は、選挙浄化運動、産業開発青年隊運動、社会福祉活動が三本柱であった。その中で社会福祉活動の活動プロセスや活動内容は、資料が整理されず、検証もされてこなかった。検証を行うための資料として、山形県社会福祉協議会が発行した広報誌『たすけあい』を主に利用し、活動の方針、活動の内容、活動の目的を考察した。さらに、社会福祉指定団の研究活動も考察した。山形県の青年団の活動方針は新しい社会の建設にあり、活動内容は農繁期の託児や苗代の消毒、被服補修といった生活に直結した活動であった。そして活動目的は人間的教養を高め、地域組織の連携を図ることに置かれた。社会福祉指定団の研究活動の一つは、地域問題の発見を促す社会問題地図の作成にあった。その結果、青年団の社会福祉活動は、地域生活の向上と民主化を進める実践であったことが明らかとなった。
著者
黒沢 麻美 佐藤 直由
出版者
東北文化学園大学医療福祉学部保健福祉学科
雑誌
保健福祉学研究 = Journal of health and social services (ISSN:13484567)
巻号頁・発行日
vol.15, pp.11-20, 2017-03-31

本研究は、Y市における介護職員の仕事の満足度や生活の満足度を把握し、介護職員が介護業務を継続、離職意向を示すそれぞれの要因を明らかにすることと、S市の調査結果との比較を行うことで介護職員の離職防止の対応策を検討することを目的としてアンケート調査を実施した結果である。アンケート調査は平成26年に筆者がS市の介護職員に行った調査と同様の内容とした。その結果、介護職員が介護業務を継続する要因となり得る個別職務満足感と個別生活満足感の構成要素を明らかにすることができ、Y市はいずれも「人間関係」に関する要素、S市は「自分自身」に関する要素が重要視されている傾向が見られた。