著者
信木 晴雄
出版者
旭川大学保健福祉学部
雑誌
旭川大学保健福祉学部研究紀要 = The journal of Faculty of Health and Welfare Science, Asahikawa University (ISSN:18837247)
巻号頁・発行日
vol.12, pp.31-34, 2020-03-31

【目的】本研究の目的は,現象学的人間論とコミュニティ福祉の関係性を明確にするために,他者経験の起源と妥当性を主題とする。【方法】現象学の提唱者であるフッサールの著作と草稿群を手引きとする文献研究とする。【結果】他者経験の可能性としての主観性の間主観的拡張を結論とする。そのために,ライプニッツの提唱したモナドロジーに経験の拡張の首尾一貫性について理論的補足を見出す。【考察】心理学的な感情移入の主体である人格として露呈する相互に認め合う間主観性の世界において,相互承認を通じ形成されるコミュニティ福祉における共同体に一致する実践的な妥当性が要請される。
著者
鎌田 とし子 鎌田 哲宏 大野 剛志 栗田 克実 羽原 美奈子 高波 澄子 信木 晴雄 佐々木 悟 豊島 琴恵 嶋崎 東子 松浦 智和 松岡 昌則 北島 滋 山下 由紀夫 中澤 香織 石川 紀子 菅原 千鶴子
出版者
旭川大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2013-04-01

本研究は、北海道北部地域にある集落を3か所(北海道中川郡音威子府村、増毛郡増毛町、上川郡東川町)選び、①限界集落、②維持集落、③再生・発展集落とし、3者の比較を行うことで、集落の限界化が進行する社会的要因を探求する実態調査を行った。その結果、人口流出を阻止する要因は5万円程度の雇用機会であり、最低生活を維持できる自給経済と、無償の相互援助関係の存在であった。生産性の高い農地は、借り手と買い手がいるため、農業企業が出現し、周辺地域に雇用市場が発生した。また、子育て支援策と団地造成で人口流入が進むことが明らかになった。