著者
菊池 康紀 大澤 一岳 兼松 祐一郎
出版者
日本LCA学会
雑誌
日本LCA学会誌 (ISSN:18802761)
巻号頁・発行日
vol.16, no.2, pp.94-105, 2020 (Released:2020-04-25)
参考文献数
30

植物資源は化石資源の大幅削減を行うために不可欠な資源になりうるものとして期待できるものであり、 賦存量の多い木質系資源のバイオマス利用は国内外で重要となりうる。各種変換技術が研究・実証段階から実用化へ開発が進められている中、適切なライフサイクル思考による評価が不可欠である。本稿では、バイオマス利用に関して必要となるライフサイクル思考の要件を議論するために、計量書誌分析によりデータ駆動型の研究開発動向のレビューと、俯瞰報告書やロードマップといった既往の文献に基づくエキスパートジャッジ型のレビューを実施し、関連するキーワードを整理する。さらに、ライフサイクル思考に基づく木質系資源のバイオマス利用に関し、調査範囲の設定や、評価の観点、地理的なバウンダリと地域システム設計に関して考察する。
著者
森口 祐一 工藤 祐揮 松八重 一代 福島 康裕 醍醐 市朗 中島 謙一 栗島 英明 菊池 康紀 中谷 隼 田原 聖隆 井原 智彦 兼松 祐一郎
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2015-04-01

本研究課題では,国内産業および輸入原料を含む国産製品のサプライチェーンを対象として,それが産み出す社会価値と,地域レベルおよび地球レベルで発生する環境・資源ストレスの統合的ホットスポット分析の枠組みを確立することを目的とした。輸入資源の国際サプライチェーン分析,地域における再生可能エネルギー供給システム,産業廃棄物の地域間分析,サプライチェーンの地震リスクといった数多くの事例分析を実施し,それぞれ潜在的なストレス・リスク要因のホットスポットを特定した。さらに,分析方法のアルゴリズムおよび原単位のデータベースをソフトウェアに実装することで,ホットスポット分析の枠組みの汎用化を目指した。