著者
内木 哲也 明星聖子
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告情報システムと社会環境(IS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2004, no.53, pp.43-50, 2004-05-21

本論文では、電子書籍出版ビジネスを、電子書籍を媒体とする情報システムと捉え、電子書籍が持つ機能性と共に、それを巡る社会、利用者、普及活動などの利用環境の視点から総合的に分析する。分析の結果として、現在の電子書籍出版ビジネスを巡る問題点が、大型の書物では優位とされてきた可搬性と利用シーンでの使い勝手の悪さにあることを明らかにする。この結果に基づき、大型でない一般書物の電子書籍出版ビジネスの可能性について考察する。This paper describes the view points of the analysis of an electronic publication business as information systems, which are the functions, social impacts, users, enlightenment activities for electronic text. Because, we consider that an electronic text is an information media and is consist of an information system. The analysis shows us the problem of the present electronic books publication business as the result. In the field of the users, mobility and usability of the text are not so significant, which have been made the dominant characteristics in electronic texts based on a large size book. As the result, we consider about the possibility of electronic publication businesses on general books that are not large size.
著者
内木 哲也
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集
巻号頁・発行日
vol.2018, pp.127-130, 2018

有名人を起用したTV-CMは多大な影響力を期待できることから世界中で制作され放送されているが、その影響力を捉える社会的文脈は日本と諸外国では大きく異なっている。その相違は、不祥事発生時に当該CM出演の有名人に対して、当人の影響力行使に対する責任を追及するのではなく、一被害者と捉え擁護する視聴者の声として顕著に現れている。これは有名人に対する情緒的反応という以前に、専門職としての有名人の捉え方の相違に基づいた反応と捉えることができる。本報告では、不祥事発生時の有名人CMに対するSNS投稿の日中比較に基づき、日本の社会的文脈の特徴について考察すると共に、日本社会におけるシステムデザイナのような専門職のあり方について議論する。
著者
内木 哲也 孟 雅?
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2013年秋季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.294-297, 2013 (Released:2014-02-03)

個人が撮影した動画像データを保存し、公開する動画共有サイトが今日多用されている。多くの動画共有サイトでは、投稿映像に対する視聴者が評価やコメントを付与することができ、それらが投稿された動画像の再生回数と共に提示されている。これまでの研究では、利用者の文化的背景の差異によって投稿内容だけでなく、評価やコメントの発信量が異なることが明らかにされている。このことは、同じ映像内容に対する評価やコメントの発信量の相違から文化的な差異に言及できる可能性を示唆している。本研究では、日本と中国での同一映像に対するアクセス状況の比較分析から見出された人々の意識や社会的位置づけの妥当性について、現実との比較を通して考察する。