- 著者
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王 大慶
福井 幸夫
伊藤 哲也
中島 員洋
加藤 四郎
内貴 正治
栗村 敬
若宮 伸隆
- 出版者
- 社団法人日本獣医学会
- 雑誌
- 日本獣医学雑誌 (ISSN:00215295)
- 巻号頁・発行日
- vol.52, no.3, pp.567-572, 1990-06-15
ハムガニツウ・ダイハー(HD)抗原は, Nーグリコリルノイラミン酸を抗原決定基とする異好抗原であり, ヒト・ニワトリ以外の動物血清に存在することが知られている. 今回, 我々は, 9種の動物血清(牛胎児, 子牛, 馬, 山羊, 猿, 家兎, モルモット, ラット, マウス)を用いて, SDS-PAGE, Western blottingを行い, アビジン・ビオチン・アルカリホスファターゼ法を用いた高感度免疫染色により, HD抗原糖蛋白を検出した. HD抗原は, 血清蛋白中では, 銀染色の感度限界程度の微量蛋白であり, 動物によって, その分子量に多様性が認められた. 又, 牛血清では, 加齢による新しいHD蛋白の出現が, 認められた. これらの動物血清におけるHD抗原糖蛋白は, 糖脂質同様, "血清病"を惹起する可能性のあることが示唆された.