- 著者
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前田 文子
瀬尾 弘子
福永 淑子
- 出版者
- 日本調理科学会
- 雑誌
- 日本調理科学会大会研究発表要旨集 平成24年度日本調理科学会大会
- 巻号頁・発行日
- pp.58, 2012 (Released:2012-09-24)
- 被引用文献数
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目的 加熱調理において、ガスとIHコンロという熱源の違いが(1)調理操作時の精神的及び肉体的負担(ストレスと表現)、(2)調理の仕上がり状態に及ぼす影響を明らかにする。方法 熱源としてガス及びIHコンロを使用し、20~60代の異なる年齢層に「炒める(野菜炒め)・焼く(焼き魚)・蒸す(茶碗蒸し)・揚げる(竜田揚げ)」の4種類の加熱調理をしてもらい、調理時のストレス及び調理の仕上がりを比較した。焼く、揚げるでは、ガス・IHそれぞれの両面焼きグリルの自動調理機能、揚げ物機能を利用した。調理時のストレスは、「操作のしやすさ・煙などによる不快感・調理中の不安感・調理の達成感」などについて5段階で評価させた。調理の仕上がりについても官能評価による外観、香り、味、総合評価など5段階で評価させ、結果を統計ソフトSPSSにより集計した。結果 調理操作においては、撹拌のしやすさ(炒め物)、油の予熱時間の短さ、火加減の調節しやすさ、調理の達成感などについてガスコンロによる調理が優位と評価された。とくに野菜炒めと竜田揚げについて、その差が大きかった。調理後の掃除のしやすさについてはIHが優位と評価された。ともにコンロの安全対策が充実しているためか、調理中の安全性については差が認められなかったが、一方でIHにおいて、火が見えないことへの不安を覚えるモニターもみられた。また、ガスのように、実際に火を見て自在に調節することが、調理の達成感につながるとの回答も多く見られた。料理の仕上がりについては茶碗蒸しには差がなかったが、焼き魚の焼き色と食感、竜田揚げの色においてガスコンロによる調理が優位と評価され、その差が顕著であった。