- 著者
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門馬 久美子
前田 有紀
梶原 有史
森口 義亮
酒井 駿
野間 絵梨子
高尾 公美
田畑 宏樹
門阪 真知子
鈴木 邦士
千葉 哲磨
三浦 昭順
堀口 慎一郎
比島 恒和
- 出版者
- 医学書院
- 巻号頁・発行日
- pp.530-543, 2020-05-24
●「考える内視鏡診断」のポイント・スクリーニング検査時に,良性腫瘍に関する予備知識があれば,腫瘍発見時の対応,適切な方法での組織採取が行える.・内視鏡検査にて隆起性病変を認めた場合は,存在部位,形態,表面性状,色調,硬さ,透光性,可動性,大きさ,個数,びらんや潰瘍形成の有無などを観察し,必要があればEUSの所見も加え,質的診断を行う.・最終的には,病理組織学的な診断が必要であるが,上皮が滑って生検しにくい場合は,ボーリング生検あるいはEUS-FNABにて,腫瘍本体を採取する.特に,2cmを超える腫瘍では良悪性の鑑別が必要である.・画像だけでは診断できないGIST,平滑筋腫,神経鞘腫の鑑別には,c-kit・desmin・S-100蛋白の3種類の免疫組織化学的検査が必要である.