著者
加藤誠巳
雑誌
情報処理学会研究報告情報システムと社会環境(IS)
巻号頁・発行日
vol.1986, no.56(1986-IS-012), pp.1-10, 1986-09-16

近年首都圏の電車網は都市規模の巨大化、都市構造の変化等に伴い、複雑化・多様化しつつある。そのため電車網に関する情報の中から利用者が必要な情報を選択し、適切な電車路線を利用して目的地まで効率的に移動することが困難な状況となっている。このような公共交通機関利用者の時間的・経済的損失を防ぎ、利用し易さの向上により公共交通機関の利用の促進を図るため複数の大量交通手段を乗り継いで利用する際の最適ルートに関する情報を提供するシステムが望まれている。このような背景のもとで筆者らは東京駅を中心として約50kmの範囲にある1053の駅を含む首都圏電車網において駅名、ランドマークあるいは23区内の町下目名で出発地および目的地を指定することにより、乗り換え時間並びに運行時間間隔を考慮に入れた第k番目までの最短時間経路をパーソナル・コンピュータを用いてリアルタイムで探索するシステムを開発したので御報告する。尚、本システムは運輸省のメディア・ターミナル実験の一環として現在渋谷駅において一般の利用に供されている。
著者
菊池 新 加藤誠巳 高木 啓三郎
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告情報システムと社会環境(IS)
巻号頁・発行日
vol.1994, no.25, pp.25-32, 1994-03-15
被引用文献数
2

近年、我国の公共交通網は一段と整備されて来ているが、それに伴い時刻表を考慮に入れて任意の出発地から任意の目的地に至る最適な経路を求めることは困難になりつつある。筆者らは従来からパーソナルコンピュータを用いて、新幹線特急と航空便の時刻表を考慮して最適な乗継系列を探索するシステムを作成したが、出発地、目的地は新幹線の駅または空港に限定されており、最寄りに新幹線の駅あるいは空港がないところが出発地または目的地である場合にはどこの新幹線の駅あるいは空港にアクセスするのが適当であるか分からない欠点があった。本論文では、日本全国の私鉄を含む9,015の鉄道駅ならびに空港を出発地あるいは目的地として指定したとき、航空機、新幹線特急、JR在来線特急の時刻表を考慮に入れて、第k最適乗継系列 (=1,2,・・・) を探索する方法ならびに実際に最適乗継系列をパーソナルコンピュータPC?9821を用いてWindows3.1の下で探索した結果について述べている。In recent year, the public transportation networks of Japan have made remarkable progress, so that one cannot easily find the optimal route from his origin to his destination. The authors already developed a system which provides the optimal transfer sequence of the Shinkansen limited expresses and the airplanes with the timetables taken into account. The defect of this system is that only the Shinkansen stations and the airports can be designated as an origin or a destination. As a result, a person whose nearest access point is the local station does not know where to go in order to take the limited expresses or the airplanes. In this paper, an optimal transfer sequence searching method and system is presented, in which any one of 9,015 stations and airports can be chosen as an origin or a destination. This system treats not only the airplanes and the Shinaknsen limited expresses but also the limited expresses of the conventional JR lines. The time require to obtain the optimal transfer sequences is quite reasonable, which reveals that the system running on a personal computer under Windows 3.1 is of practical use.
著者
加藤 誠巳
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.39, no.6, pp.552-557, 1998-06-15
参考文献数
20
被引用文献数
4
著者
加藤 誠巳 大西 啓介 二瓶 克己
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.42, pp.345-346, 1991-02-25

近年、車載ナビゲーションシステムが普及しつつあり、自車を目的地まで誘導したり、ホテルやレストラシなどの情報を提供してくれるものもある。本稿では、横浜ベイエリアを中心としたドライブのコースおよびスケジュールを作成提示するシステムに関する基礎検討結果について御報告する。
著者
大西 啓介 加藤誠巳
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.33, no.7, pp.970-979, 1992-07-15
被引用文献数
4

近年パーソナルコンピニータ等の情報機器の高速化および高機能化が進むと共に地図データベースが整備されつつあるこのような状況の下で自動車に対し適切な経路を探索・提供するシステムが望まれているが未だ実用には至っていない道路網における経路案内では 時間的に早く行けること 分かりやすいことが重要な要因となると考えられるが このためには交差点における右左折等のコストを加味して経路探索を行う必要がある本論文ではこのような交差点における右左折等のコストを導入するための道路網ネットワークのデータ構造について述べ このデータ構造を用いて任意の出発点から任意の目的点に至る第K番目までの最小コスト経路を探索する手法を与えているまた実用的観点から代替経路として使用し得ると考えられる第左番目までの有効代替経路の定義と探索法についても述べている本論文ではさらにここで示した経路探索の手法を首都圏都心部の道路網ネットワークに適用し 複数個の有効代替経路を探索し 得られた結果を地図 文章 画像 音声等のマルチメディアを用いて案内するシステムの概要についても述べている
著者
飯村 伊智郎 加藤誠巳
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.35, no.12, pp.2831-2841, 1994-12-15
被引用文献数
6 2

近年車載ナビゲーション・システムの普及が著しいが、目的地までの最適経路を提供するものは少ない。最適経路を算出するためには道路ネットワーク・データを必要とするが、例えば(財)日本デジタル遺路地図協会の作成した目本全国の基本遺路は約23万個のノード、約52万本のリンクより成り、その経路探索用データのデータ容量は約8MBと大きく、ディスクヘのアクセス・読み込み時間、探索を実行するために必要なRAM領域,ならびにCPU時間が増大し、実用に耐えなくなることがある。従来からこれらの問題点を解決するためいくつかの方法が提案されているが、種々の問題点があった。本論文では日本全国の道路ネットワークを復数個の領域に分割し、任意の2つの領域間の最適経路を算出するために必要にして十分な領域の集合をオフラインで算出してテーブル化することにより上述の問題点を解決している。このようなルックアップ・テーブルを用いることそれ自体は審易に考え得るところであるが、本論文ではこれを日本全国の道路網に対し実際に適用した場合について、実用的な領域分割数を明らかにすると共に、領域分割の仕方として郡レベルの行政区域に分割すると、テーブル作成に要する時間を多少なりと減少させるのに有利であることを示している、すなわち郡レベルの行政界は一般に河川や山脈等の地形的特性と密接な関係を有していることが多く、このような行政区界を横切る道路は少ないと考えられるためである。本論文ではこのように領域分割の仕方に一つの示唆を与えると共に、ここで採用したルックアップ・テーブル法により探索頒域を限定した経路探索法が、やはり最適経路を与えることが保証されている従来のDijkstra法およびA*アルゴリズムと比較し、総所要時間および必要とするRAM容量の面で現用のハードウェァの下では大幅に有利であることを示している。
著者
加藤 誠巳 大西 啓介
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.44, pp.345-346, 1992-02-24

自分を美しく見せるために客観的な立場で、その人の顔と要望に合った化粧法を提供するシステムの開発が望まれる。ここではビデオカメラより取り込んだ顔画像を3次元の頭部形状モデルにテクスチャマッピングし、ユーザが要望するイメージ("かわいい","華やかな"等)、TPO、服の色等にあった化粧を行うことができるシステムについて検討を行った。本稿ではそのシステムの概要について述べる。ユーザの感性をイメージ形容詞で表現するために、ここでは表色体系として、トーンとイメージ形容詞が対応づけられているPCCS体系を用いることとした。
著者
加藤 誠巳 大西 啓介
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.42, pp.347-348, 1991-02-25

近年、都心部においては車の台数の大幅な増加と狭隘な道路網のため慢性的な渋滞が生じている。そのため、リアルタイムの渋滞情報を考慮し、特定の道路区間に集中しないように各車を分散させ、渋滞を緩和させるようなシステムの開発が望まれる。本稿ではリアルタイムで渋滞情報が得られるものと想定し、この渋滞を考慮した経路探索及び車載を想定した経路誘導を行なうシステムについて検討した結果について述べる。
著者
加藤 誠巳 古屋 素衛
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.54, pp.399-400, 1997-03-12

種々の分野でパレットを用いて物資を輸送することが行われている。この場合特定の場所にパレットか集積し逆に特定の場所でパレットか不足することか生じる。このような事態か生じたとき、輸送コストや輸送所要時間、輸送車両と運転手のコスト等を考えないで単に過不足を補正するような回送を行うと総合コストの面で不利益か生じる。ここでは効率良くパレットを回送するために、定期便として運ぱれるものや輸送所要時間を考慮した上でトラックの積載容量別に最適なパレット積載を行うことを考慮に入れた回送計画問題について検討を行った。
著者
加藤 誠巳 古屋 素衛
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.52, pp.387-388, 1996-03-06

種々の分野でパレットを用いて物資を輸送することが行われている。この場合特定の場所にパレットが集積し逆に特定の場所でパレットが不足することが生じる。このような事態が生じたとき、輸送コストや輸送所要時間等を考えないで単に過不足を補正するような回送を行うと輸送コストの面で不利益が生じる。ここでは効率よくパレットを回送するために、定期便として運ばれるものや輸送所要時間を考慮した輸送計画問題について検討を行った。即ち定期輸送便の運行状況から予測して、時間の流れと共に変化するパレットの在庫状況の時間変化を把握し、輸送所要時間を考慮して時間的に無駄のない回送計画を立てることを目的とした。
著者
加藤 誠巳 増田 卓也 古屋 素衛
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.50, pp.383-384, 1995-03-15

種々の分野でパレットを用いて物資を輸送することが行なわれているが、特定の場所にパレットが集積し逆に特定の場所でパレットが不足することが生じる。このような事態が生じたとき、輸送コストを考えないで単に過不足を補正するような回送を行なうと総輸送コストの面で不利益が生じる。ここでは効率良くパレットを回送する輸送計画問題について検討した結果について述べる。
著者
加藤 誠巳 青山 ゆき
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.46, pp.399-400, 1993-03-01

首都圏道路網の交通状況は、年々悪化の一途をたどっている。しかし、未来の道路状況を事前の交通流データより予測しうるならば、迂回路をドライバに指示したり、最適信号制御を行ったりすることにより、渋滞を回避することが可能となる。また、目的地までの旅行時間を予めドライバに知らせることも出来る。従来、予測の手法として、(1)多項式の当てはめ、(2)上流の交通量からの推定(上流で測った交通量が走行時間だけ遅れて現れると考える方式)、(3)交通現象の周期性の利用(曜日や時刻の関数として、過去のデータから統計的に求めておく方式)等、様々な方式が提案されてきた。本稿では、時間的、空間的な種々の予測因子を統合した処理及び統計的な処理を行うことが出来ると考えられるニューラルネットワークを用いて、道路に設置されている車両感知器より得られる交通量及び速度データをもとに、未来の交通量を予測する手法を述べる。
著者
加藤 誠巳 小倉 康夫 増田 卓也 毛利 秀之
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.50, pp.297-298, 1995-03-15

大学の研究室で院生、学生等が現在どこにいるかという情報は通常は行先表示ボードを利用していることが多い。しかし、これを変更するためにはわざわざボードのある場所まで行かなくてはならない。たとえば外出した後帰宅するときなど、行先表示ボードを"外出"にしておいて帰宅した後ボードの表示が変更できれば大変便利である。本稿ではこのような行先情報をテレターミナル(無線パケット通信)とパソコンを利用して分散して設けられた複数個の行先情報表示端末を遠隔的に変更、操作することができるシステムを開発したので報告する。