著者
柳本 卓 北村 徹 TAKASHI YANAGIMOTO TORU KITAMURA 北海道区水産研究所 日本エス・ユー・エス株式会社 Groundjish Biology Section Subarctic Fisheries Resources Division Hokkaido National Fisheries Research Institute Laboratory of Environmental Biology Japan NUS Co. Ltd.
出版者
The Japanese Society of Fisheries Science
雑誌
日本水産学会誌 = Bulletin of the Japanese Society of Scientific Fisheries (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.68, no.6, pp.893-899, 2002-11-15
参考文献数
21
被引用文献数
7 4

タラ科3種(スケトウダラ,マダラ,コマイ)の成魚の筋肉から抽出した粗DNAを用いPCR法にて増幅したシトクロームb領域の塩基配列を決定した。塩基配列からDpnII,HaeIII, RsaIおよびTaqIの4種類の制限酵素により,タラ科3種の種判別ができることが明らかになった。また,種特異的なプライマーを設計して,増幅した断片の長さの違いで3種を識別する方法を確立した。これらの手法により,形態的な差異だけでは困難なタラ科仔稚魚の種判別が可能になった。Mitochondrial DNA sequences of the cytochrome b gene (1161bp) were obtained from three gadoid species (Theragra chalcogramma, Gadus macrocephalus, and Eleginus gracilis) near Hokkaido, Japan. Four restriction enzymes (DpnII, HaeIII, RsaI and TaqI) were diagnostic to identify these three species. Species specific internal primers were designed based upon the characteristic nucleotide substitutions in each species, which allowed discrimination among these three species by amplicon size.
著者
坪井 潤一 森田 健太郎 JUN-ICHI TSUBOI KENTARO MORITA 北海道大学大学院水産科学研究科:(現)山梨県水産技術センター 東京大学海洋研究所:(現)(独)水産総合研究センター北海道区水産研究所 Graduate School of Fisheries Sciences Hokkaido University:(Present address) Yamanashi Fisheries Technology Center Ocean Research Institute University of Tokyo:(Present address) Hokkaido National Fisheries Research Institute Fisheries Research Agency
出版者
日本水産學會
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.70, no.3, pp.365-367, 2004-05-15
参考文献数
17
被引用文献数
4

釣られやすさの種間差を明らかにすることは, 天然個体群保全や放流指針策定において重要である。本研究では, 野生化したニジマスと天然のイワナが生息する自然河川において餌釣りとフライフィッシングを行い, 釣られやすさの種間差を比較した。その結果, 餌釣りではイワナの方がニジマスよりも釣られやすかったが, 逆にフライフィッシングではニジマスの方がイワナよりも釣られやすかった。放流直後のニジマスは非常に釣られやすいと考えられてきたが, 自然水域に馴化した個体や再生産された個体では, 釣られにくくなることが示唆された。