著者
中尾 悠利子 石野 亜耶 國部 克彦 田中 優希 西谷 公孝 岡田 華奈 奥田 真也 Weng Yiting 増子 和起 越智 信仁 牟禮 恵美子 大西 靖 北田 皓嗣
出版者
関西大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2022-04-01

既存のAI(人工知能)を活用したESG(環境・社会・ガバナンス)評価研究では,ESG投資を既存の財務投資のパラダイムの下で発展させることは可能であっても,ESG投資の本来の目的である社会や環境への貢献を目指した投資の側面を発展させることには大いに限界がある。そこで,本研究では,ESG投資の本来の目的に立ち返り,どのようにすれば,AIによって,このようなESG投資のために情報開示における多様性をさらに発展させて,社会の改善につなげることができるのかを学術的問いとし,探求する。
著者
北田 皓嗣
出版者
日本情報経営学会
雑誌
日本情報経営学会誌 (ISSN:18822614)
巻号頁・発行日
vol.33, no.4, pp.31-39, 2013-09-24

The aim of this paper is to explore the constructive aspects of numbers based on literature reviews for accounting researches, which employed sociology of translation. Focusing on the materialized aspect of accounting, we argue that accounting plays the role of constructing the practices. First, accounting numbers are constructed in the relations within the organizational practice and, at the same time, they influence the network which enables these practices. Second, accounting numbers as inscriptions facilitate the creating a distance and an order due to the process of mobilizations. Third, inscriptions also mediate actions through the performativity of knowledge with it.
著者
北田 皓嗣
出版者
神戸大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2009

MFCAの導入モデルを構築し,そのモデルの利用可能性を明らかにするという3カ年の研究計画に対して,平成23年度には,これまで継続してきたアクションリサーチと事例研究を翻訳の社会学の視点から分析することで,企業の経営志向と環境志向の関係について,企業の資源管理活動に着目することで実践的なレベルでMFCAがどのような役割を果たしているのかについて分析した。このようにMFCAを通じた資源管理実践の変容についてプロセスを明らかにするため,次の2つのように研究を実行した。まずアクションリサーチを通じて,研究計画で掲げていた中小企業へのMFCAの普及の可能性を検討するという目標に対して,MFCA導入のために必要となる経営資源が相対的に不足している中小企業において計算実践を通じて組織構成員の実践的知識を形成しながらMFCAを導入するというプロセスを飽きたかにしたという貢献をすることができた。これによりMFCAを通じた環境と経済の両立の意味について組織で学習する際に,計算実践そのものが役割を果たしていることが明らかになった。もうひとつは,3カ年を通じて継続的に行ってきたサンデンでのMFCAの事例への分析を通じて,MFCAを通じて企業レベルでの環境と経済の両立の実践と組織内での環境担当者の役割や位置づけの変化との関係について明らかにしてきた。MFCAを通じて資源生産性を向上させようとするときに生じる環境保全活動の枠組みと経営活動の枠組みとの間の齟齬について,これまでの研究では管理可能性原則を通じて責任の体系の問題として議論されてきた。これに対して本研究ではMFCAの導入主体である環境担当者の役割に着目することで,MFCAを通じた組織での権力関係の変化を通じて環境と経営の齟齬が解消されるプロセスを明らかにした。