著者
安田 和矢 伊藤 信治 中村 知倫 原田 真雄 肥後 芳樹
出版者
日本ソフトウェア科学会
雑誌
コンピュータ ソフトウェア (ISSN:02896540)
巻号頁・発行日
vol.38, no.4, pp.4_23-4_32, 2021-10-22 (Released:2021-12-22)

近年,ソースコードのデバッグ作業を効率化する自動プログラム修正が注目されている.従来の自動プログラム修正手法では,欠陥が含まれる命令を,ソースコード中の別の箇所に出現する式 (素材コード片) を用いて書き換えることで,欠陥を修正する.したがって,必要な素材コード片がソースコード中に存在しない場合,欠陥を修正できない.本研究では,修正対象システムで特定のコード記述パターンがよく用いられる,という開発者の知見を活用し,事前定義したコード記述パターンに基づき素材コード片を生成する手法を提案する.これにより,ソースコード中に素材コード片が存在しない場合でも,プログラムの自動修正が可能となる.実製品の開発中に検出・修正された欠陥48件に提案手法を適用した結果,既存手法では修正できた欠陥の数が9件だったところ,提案手法では2件増加し11件となった.
著者
河井 康孝 須甲 憲明 福元 伸一 竹内 裕 大泉 聡史 原田 真雄
出版者
特定非営利活動法人 日本肺癌学会
雑誌
肺癌 (ISSN:03869628)
巻号頁・発行日
vol.53, no.3, pp.227-233, 2013 (Released:2013-09-30)
参考文献数
13
被引用文献数
1 3

背景.原発性肺癌の自然退縮は非常に稀な現象である.症例.55歳,男性.右頚部腫瘤を自覚し,前医にて頚部リンパ節生検を施行されたが壊死が強く確定診断はできなかった.右肺尖腫瘤もあり,当科にて経気管支肺生検を行ったところ,組織像は瘢痕像のみでやはり確定診断は得られなかった.その後,肺腫瘤および頚部リンパ節はともに無治療で縮小を続けたが,8か月後に別の右頚部リンパ節腫大が新たに出現し生検にて分化度の低い癌細胞を認めた.さらに右肺上葉切除術を施行した結果,肺大細胞癌と確定診断された.肺原発巣および頚部リンパ節ともにHLA class Iの強い発現とCD8リンパ球浸潤を認めた.また経過中,病状悪化時には白血球数および血清G-CSFも高値であり,腫瘍細胞も免疫組織学的にG-CSF陽性であったため,G-CSF産生腫瘍と考えた.結論.悪性腫瘍の自然退縮はいまだその機序は解明されていないが,HLA class I発現やCD8リンパ球浸潤など腫瘍免疫が深く関与していると考えられる.本症例はG-CSF産生肺大細胞癌が自然退縮を示したと推察される興味深い症例と考え報告した.
著者
江口 研二 足立 秀治 池田 徳彦 柿沼 龍太郎 金子 昌弘 楠 洋子 佐川 元保 鈴木 隆一郎 早田 宏 祖父江 友孝 曽根 脩輔 高橋 里美 塚田 裕子 中川 徹 中林 武仁 中山 富雄 西井 研治 西山 祥行 原田 真雄 丸山 雄一郎 三澤 順
出版者
日本肺癌学会
雑誌
肺癌 (ISSN:03869628)
巻号頁・発行日
vol.43, no.7, pp.985-992, 2003-12-30
被引用文献数
1 1

・低線量CT肺癌検診を実施することにより,非受診者群に比較して,受診者群の肺癌による死亡を有意に減少させるという成績は現在まで証明されていない.・低線量CT肺癌検診は,高危険群および非高危険群に対して,胸部写真による検診よりも末梢小型肺癌(腺癌)をより多く発見し,発見肺癌の6〜8割は病期I期肺癌である.・低線量CT肺癌検診では,受診者の被曝リスクを低減させるために,撮影条件,画像描出条件など読影環境を整備することが必要である.・低線量CT肺癌検診は,他のがん検診と同様に,検診の運営に際して,精度管理とその維持が必要である.・低線量CT肺癌検診の受診者には,検診一般の説明だけでなく,現状でCT検診の有用性に関するエビデンスの内容および想定される有害事象を含めて,説明と同意(インフォームドコンセント)を行うべきである.・医療経済学的な面も併せて,低線量CT肺癌検診の至適なあり方を確立するためには,解析可能な精度の高い実績を集積する必要がある.・本稿の低線量CT肺癌検診のあり方については現行の自治体検診時のCT検診,職域検診のみならず,人間ドックでのCT検診も念頭に置いたものである.