著者
古谷 佳由理 Furuya Kayuri フルヤ カユリ
出版者
千葉看護学会
雑誌
千葉看護学会会誌 (ISSN:13448846)
巻号頁・発行日
vol.4, no.2, pp.39-46, 1998-12-30
被引用文献数
2

本研究の目的は,健康な小児ががんや白血病といった病名からどのようなイメージを抱くのか,自分が大きな病気になったとしたら,病名や治療などについて教えて欲しいと思っているのかを明らかにすることである。千葉県内の小中高校に通っている小学校5年生から高校3年生までの児童生徒1964名から得られたアンケートの回答を,統計ソフトSPSSにて分析を行い以下の結果を得た。1.健康な小児が抱くがんのイメージは,「死ぬ・治らない」「重い・危険・苦しい」といった悲観的なのものが多く,全体の約65%を占めていた。「聞いたことがない・わからない」と答えたものもおり全体の約15%であり,どの学年でも同様の傾向であった。2.健康な小児が抱く白血病のイメージは「病態や特徴について」「原因や治療について」といったものが,全体の約38%を占めていた。「聞いたことがない・わからない」と答えたものは全体の約33%を占め,小学生では半数以上が「聞いたことがない・わからない」と答えていた。3.自分が病気になったときにされる説明については小学生の80%,中学生の85%,高校生の91%が真実を伝えられることを求めていた。その理由として自分の知る権利,治療に前向きに取り組めるといった姿勢の向上,知らないことが不安になる,残された命を有意義に悔いのないように過ごしたいといったものがあげられていた。The purposes of this study were to identify the images of healthy children on cancer and leukemia, and the way of thinking of truth telling with disease. The number of subjects were 1964. They belonged to between the fifth grade of primary school and the third year in high school. They answered someitem-questionnaire, and the answers were analyzed using SPSS. The results were as follows: 1. Sixty-five percent of the images of cancer were pessimistic, like " death or incurable" and "serious or painful". About fifteen percent were having no images. 2. Thirty-eight percent of the images of leukemia were "the feature" and "the cause or the treatment". About thirty-three percent were having no images. 3. Truth telling was desired by eighty percent of students of primary schools, eighty-five percent of junior high schools and ninety-one percent of a high school. The reasons were "the rights to know", "to be patient with treatments", "to become more anxious without truth telling", and "to live the remaining days without regrets".
著者
武田 淳子 兼松 百合子 古谷 佳由理 丸 光恵 中村 伸枝 内田 雅代 Takeda Junko Kanematsu Yuriko Furuya Kayuri Maru Mitsue Nakamura Nobue Uchida Masayo タケダ ジュンコ カネマツ ユリコ フルヤ カユリ マル ミツエ ナカムラ ノブエ ウチダ マサヨ
出版者
千葉看護学会
雑誌
千葉看護学会会誌 (ISSN:13448846)
巻号頁・発行日
vol.3, no.1, pp.64-72, 1997-06-30
被引用文献数
2

外来通院を続けている慢性疾患患児(糖尿病,悪性腫瘍,腎疾患,心疾患,気管支喘息,てんかんの6疾患)で,普通校に在籍する小学4年生から高校3年生を対象として,学校生活や療養行動を含む日常生活の実際と気持ちを知り,さらに疾患による特徴を知ることを目的として質問紙調査を行った。6疾患あわせて220名からの回答を得,分析した結果,以下のことが明らかになった。1.慢性疾患患児は,日常生活において清潔習慣の実施率が高く,その他疾患管理に必要な日常生活行動の実施率が高かった。2.学校生活において,悪性腫瘍患児や腎疾患患児は欠席日数が多く,体育の授業や行事への参加度が低いなど友人と同じ経験をすることが困難であった。3.学校生活において患児の病気のことを知っている人・理解してくれる人としては,担任に次いで養護教諭,親友が多く挙げられていたが,てんかん患児ではいずれも少なかった。4.療養行動4項目(食事,運動,検査,注射・内服(吸入))については,身体のために必要と考える患児が多く,実施度も比較的高かったが,食事,運動共に制限の強い腎疾患患児では,友人との違いや否定的な気持ちを表現する患児が多かった。5.てんかん患児は,病名を知らされていないことが多いために療養行動の必要性が理解できず,自立した行動がとれていない場合が多かった。6.学齢期にある慢性疾患患児の社会生活への適応を促進するために,学校生活への参加状況を把握するとともに患児の気持ちを重視した看護援助の必要性が示唆された。The purpose of this descriptive study was to inductively develop a substantive theory of menopausal experience in mid-life women using grounded theory methodology. A purposive sample of 33 women, ranging from 45-72 years of age, visited OB/GY clinic, for hormone replacement therapy, were asked regarding their menopausal experience. Data sources included semistructured interview and field notes. Through the constant comparison method for analysis, "rebuilding self-concept" was identified as a major substantive category. It means that women become aware of their own physical and emotional changes and then reconsider and rebuild self-concept. Next, six subsequent categories were explicated: 1. uncertainty of self-concept; 2. disturbance of self-concept (i. e. women are very disturbed by their own attitude and situation); 3. realization of disturbed self-concept (i.e. women realized disturbed self-concept because they are in menopausal phase); 4. expectation of self-concept (i.e. women have a view of their own feature); 5. waver between rebuilding self-concept and barriers (i. e. women carry out one of three empirical decision behaviors of using hormone replacement therapy) and 6. realization of rebuilt self-concept (i. e. women realize the rebuilt self-concept). It is my opinion that the menopausal experience in mid-life women is a process of doing the health promoting behavior which described rebuilding self-concept.
著者
内田雅代 古谷 佳由理 兼松 百合子 中村 美保
出版者
千葉大学看護学部
雑誌
千葉大学看護学部紀要 (ISSN:03877272)
巻号頁・発行日
no.15, pp.35-43, 1993-03
被引用文献数
1

千葉大学看護学部3・4年次学生に対して,保育園実習前,後,小児病棟実習前,後の計4回,「こどもに対するイメージ」を調査し,小児看護実習を通してのイメージの変化とその要因を分析した。その結果,保育園実習で多項目にわたりイメージの強さが変化し,そのうち「かわいい」「好き」などは病棟実習前に弱い方向に変化し,病棟実習体験により再び強く感じる項目であった。一方イメージの強さが変化しない項目は「わがまま」「自分本位」であった。各時期のイメージの結果を因子分析したところ,こどもとの直接の接触によると思われる変化がみられた。小児病棟実習での各項目のイメージの変化と受持ち児の年齢,疾患,こどもとのかかわり方のよさは,関係がなかった。実習指導において,学生が実習で体験し感じたことを明確にすることが大切であると考えられた。
著者
武田淳子 松本 暁子 谷 洋江 小林 彩子 兼松 百合子 内田 雅代 鈴木 登紀子 丸 光惠 古谷 佳由理
出版者
千葉大学看護学部
雑誌
千葉大学看護学部紀要 (ISSN:03877272)
巻号頁・発行日
no.19, pp.53-60, 1997-03
被引用文献数
8

本研究は,小児科外来受診中の2歳から6歳の小児を対象として,採血時に小児がとる対処行動の特徴を明らかにする事を目的とした。28名のべ33の採血場面を観察し,以下の結果が得られた。1.処置前・中・後と経過がすすむにつれて小児のとる対処行動は減少した。2.処置の全経過を通して自己防衛行動が最も多く,中でも目で見て確認する行動が最も多かった。3.2〜3歳の年少幼児に比して4〜6歳の年長幼児は,処置時にとる対処行動数が多く,多様であった。4.処置に主体的に参加する行動を示した小児は,泣かずに処置を受けていた。
著者
内田 雅代 中村 美保 武田 淳子 古谷 佳由理 中島 光惠 兼松 百合子 河野 陽一
出版者
千葉大学看護学部
雑誌
千葉大学看護学部紀要 (ISSN:03877272)
巻号頁・発行日
vol.16, pp.119-122, 1994-03

外来通院中の小学4年生から高校生までの気管支喘息児を対象に,日常生活の現状,ストレスの程度,周囲の人々から感じているサポートについて,それぞれ自作の質問紙を用いてこども自身に調査した。その結果,男児14人,女児12人,計26人から回答が得られた。ストレス体験では「病気のことで悩んだ」が13人と最も多く,病気であるためのストレス体験が多かった。ソーシャルサポートの程度は,親,友人,医師・看護婦,先生の順に低くなっていた。学校生活の状況では,体育に「いつも参加」が15人,「身体の状態によって」が11人で,ストレスの平均点は「いつも参加」の方が低かった。「学校生活が楽しい」は18名と多く「つまらない」は1人であり,この患児のストレスは高く,「病気のためみんなと同じようにできない」と訴えていた。療養行動では,喘息カレンダーを「いつも自分で」つけるのは6人,また,発作が起こりそうな時の対処行動として,「水を飲む」「痰を出す」はそれぞれ10人,「腹式呼吸は」3人と少なく,セルフケア行動においては,自立性が低い傾向がみられた。患児の気持ちを確認しながら,発作の予防のためのセルフケア行動の意義や実際の対処方法を患児自身が見出せるよう援助していくとともに,周囲の理解と協力を求めていくことがセルフケア行動促進への援助につながると思われる。