著者
竹中 祥人 吉田 長裕
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木学会論文集D3(土木計画学) (ISSN:21856540)
巻号頁・発行日
vol.70, no.5, pp.I_1167-I_1172, 2014

近年,自転車利用に対する健康や環境面での関心が高まる一方で,事故全体に占める自転車の関わる事故の割合は漸増傾向にある.自転車事故は,信号なし交差点において事故の多いことが報告されている.この要因として,交差点における見通しと運転挙動との関係が示唆されているが,それらの相互関係は明らかになっていない.本研究では,無信号交差点で発生した自転車事故を対象に交差点の見通しと運転挙動との相互関係について,実態調査に基づいて分析および考察を行った.
著者
二階堂 達郎 貝柄 徹 吉田 長裕 川島 智生
出版者
大手前大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2016-04-01

大阪湾岸臨海工業地帯を,撮影機材を搭載した船舶で航行し,海上・河川・運河等の水上からその現在の景観を写真・映像に記録した.併せて,同地帯の産業・港湾関連の施設や遺産の現況を実地調査した.これらの調査結果と,収集した文献,地図,写真,郷土史料,社史等の資料を照合し,分析することにより,同臨海工業地帯の発展の全体像をとらえることができた.また,景観概念が,臨海工業地帯という広域かつ重化学工業の大規模プラントが立地する領域における工業化を把握する上で有効なことが確認できた.今回の調査・研究は,地域的にも産業分野においても限定的ではあるが,臨海工業地帯の発展にかんする今後の研究の足がかりを得られた.
著者
藤江 徹 吉田 長裕 鎗山 善理子
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
日本都市計画学会関西支部研究発表会講演概要集 (ISSN:1348592X)
巻号頁・発行日
vol.14, pp.97-100, 2016 (Released:2017-05-31)
参考文献数
5

大阪市は自転車分担率は高いが、放置自転車問題など自転車へのマイナスイメージが強い。そこで、自転車に関心のある市民有志が集まり、利用者目線で自転車を使ったみちやまちづくりをポジティブに提案するために、参加型イベント「御堂筋サイクルピクニック」を2011年から10回開催している。「ちゃんと走ろう!」と「もっと自転車レーンを!」をアピールしながら、大阪のメインストリート・御堂筋を自転車走行するイベントである。ママチャリやロードバイク、タンデム自転車など様々な車種、約300人が10人ずつのグループに分かれ、一列になって車道を走る。本発表では、参加者アンケートの結果や車道におけるアピール走行の実践、提案づくりの内容を報告する。
著者
鈴木 美緒 吉田 長裕 山中 英生 金 利昭 屋井 鉄雄
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集D3(土木計画学) (ISSN:21856540)
巻号頁・発行日
vol.68, no.5, pp.I_867-I_881, 2012 (Released:2013-12-25)
参考文献数
58

近年,世界的に自転車の環境にやさしい交通手段としての特性が見直され, わが国においても自転車の都市交通における位置付けが見直される好機にある.特に,わが国の自転車は歩道走行が常態化していることから,歩行者の安全性を確保するべく,道路に走行空間を創出する動きが急速に進んでいる.しかし,実際には実務主導型で整備されているのが現状であり,このような一過性の政策では,時間を要するネットワーク整備は完成し得ない.そこで本研究では,17自治体を対象に自治体へのヒアリング調査を行ない,自転車交通に関する政策目標,ネットワーク計画の策定やその走行空間の考え方の違いを明らかにし,継続的な自転車走行空間整備が行なわれるための計画推進体制および実施協議体制のありかたについて考察した.