- 著者
 
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             清水 英寿
             
             萩尾 真人
             
             吹谷 智
             
             岡野 邦宏
             
             宮崎 均
             
             石塚 敏
             
          
 
          
          
          - 出版者
 
          - 島根大学
 
          
          
          - 雑誌
 
          - 基盤研究(B)
 
          
          
          - 巻号頁・発行日
 
          - 2015-04-01 
 
          
          
          
        
        
        
        本研究では、腸内細菌代謝産物であるスカトールが、ラット個体、培養腸管細胞、培養肝ガン細胞、それぞれに与える影響について解析を行った。結果としてスカトールは、ラット個体においては、胆汁酸代謝の撹乱を誘発させ、肝臓や回腸での遺伝子発現、そして腸内細菌叢を変動させる事が明らかとなった。また、腸管細胞を用いた解析では、スカトールがAhRを介して細胞死を導く事が確認された。さらに培養肝ガン細胞では、スカトールはERKの活性化を介して細胞増殖を導く事が示唆された。以上の本研究結果から、腸内におけるスカトールの産生は、消化管機能の異常を誘発させ、さらに消化管疾患の発症・進展へも関与する可能性が示された。