著者
和泉 博之
雑誌
北海道医療大学歯学雑誌 (ISSN:18805892)
巻号頁・発行日
vol.29, no.1, pp.33-62, 2010-06

味覚性発汗とは何かを述べたうえで、Frey症候群、汗腺・血管・唾液腺の自律神経支配、胸腔鏡下交感神経遮断術、味覚性発汗で発汗のみでなく発赤も起こる機序、味覚性発赤、血管拡張反応と発汗反応との違い、味覚性発汗の臨床的処置について概説し、最後に具体的な胸腔鏡下胸部交感神経遮断術に関する臨床報告を紹介した。
著者
和泉 博
出版者
公益社団法人 日本化学会・情報化学部会
雑誌
ケモインフォマティクス討論会予稿集
巻号頁・発行日
vol.2015, pp.22-23, 2015

有機分子の立体構造を表示する多くのソフトウェアではクリック操作で光学活性分子のキラリティーを簡単に表示することが可能である。一方で、ゴーシュプラス、トランスなどの有機分子のコンフォメーションを簡便に表示するソフトウェアは存在していない。クリック操作であらゆる有機分子の立体配座をコード化できるプログラム(CCOM)を作成し、その最適化分子構造ファイルの自動抽出機能によるプラバスタチンナトリウムの赤外円二色性(VCD)立体配座解析を行った。CCOMによる各コンフォマーの出力は、立体配座コードとギブズ自由エネルギー値の情報を含むsdfファイル形式として整理した。さらに、2次元の化学構造式の部分構造検索が可能なSMARTS記法と立体配座コードを結び付けることにより、メバスタチンX線結晶構造データのような異なる分子でも 3Dフラグメント構造検索が出来た。
著者
石井 久淑 新岡 丈治 和泉 博之
出版者
日本生理学会
雑誌
日本生理学会大会発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.2006, pp.202-202, 2006

The sympathetic nerve (SN) has been reported to be involved in the development of jaw muscle dysfunctions because the masseter muscle pain is usually accompanied with the increase in the SN activity. We have recently reported that there are parasympathetic (PS) vasodilator fibers in the rat masseter muscle and that these fibers would be involved in the regulation of the hemodynamics of jaw muscles (J. Physiol. 569, 617-629, 2005). It is still unclear whether there is an interaction between the PS vasodilatation (PSV) in the masseter muscle and the SN activity. The present study was thus designed to examine 1) the effect of SN activation on the PSV in the masseter muscle, and 2) the neural mechanisms mediating the effect in anesthetized rats. The PS mediated masseter muscle blood flow (MBF) increases were evoked by electrical stimulation of the central cut end of the lingual nerve. The magnitudes of MBF increase were significantly reduced by ongoing electrical stimulation of the superior cervical sympathetic trunk in a frequency-dependent manner (0.5-10 Hz). Pretreatment with BIBP 3226, a neuropeptide Y (NPY) Y1 receptor antagonist, significantly reduced 30-40% in this inhibition, but phentolamine had no effect. The present study indicates that the excessive SN activation inhibits the PSV in the masseter muscle, suggesting a potential role in the etiology of jaw muscle dysfunctions. This inhibitory action may be due to an interaction of the PS vsodilator fibers and NPY that would be released from sympathetic fibers. <b>[J Physiol Sci. 2006;56 Suppl:S202]</b>
著者
和泉 博之
出版者
北海道医療大学歯学会
雑誌
北海道医療大学歯学雑誌 = The dental journal of Health Sciences University of Hokkaido (ISSN:18805892)
巻号頁・発行日
vol.29, no.1, pp.33-62, 2010-06

味覚性発汗とは何かを述べたうえで、Frey症候群、汗腺・血管・唾液腺の自律神経支配、胸腔鏡下交感神経遮断術、味覚性発汗で発汗のみでなく発赤も起こる機序、味覚性発赤、血管拡張反応と発汗反応との違い、味覚性発汗の臨床的処置について概説し、最後に具体的な胸腔鏡下胸部交感神経遮断術に関する臨床報告を紹介した。
著者
和泉 博之
出版者
北海道医療大学歯学会
雑誌
北海道医療大学歯学雑誌 = The dental journal of Health Sciences University of Hokkaido (ISSN:18805892)
巻号頁・発行日
vol.30, no.2, pp.119-160, 2011-12

生きているヒトの生体機能について、以下の項目に分けて概説した。1)ヒトの誕生まで、2)ヒトの身体とは、3)性について、4)感覚器の発達、5)体幹の皮膚と顔面の皮膚、6)副交感神経性血管拡張線維の発見までの歴史、7)顔面口腔領域での反射反応、8)脳について、9)細胞・生命体反応。
著者
和泉 博
出版者
公益社団法人 日本化学会・情報化学部会
雑誌
ケモインフォマティクス討論会予稿集 第40回ケモインフォマティクス討論会 山口
巻号頁・発行日
pp.P2, 2017 (Released:2017-10-19)
参考文献数
14

立体配座探索にはMerck 社からの報告に代表される分子力場(MM)計算が一般に使用されている。ところが、日本の製薬企業に協力して水素結合を有するキラル医薬候補分子の解析を進めたところ、三割以上予測赤外円二色性(VCD)スペクトルが実測のものを再現しない結果が得られた。そこで、最大共通部分構造(MCS)で表されるフラグメントをもち自由度が高い分子にむけて、フラグメント分子のデータベースの中から立体配座探索を行い、環構造に対応した密度汎関数法計算のための初期構造を自動作成するプログラム(RingFragGeneration)を構築した。プログラムを用いて、49 個の回転可能な単結合を有し、マクロライド環構造をもつラパマイシンの初期構造を自動作成し、VCD 立体配座解析を行った。
著者
和泉 博
出版者
公益社団法人 日本化学会・情報化学部会
雑誌
ケモインフォマティクス討論会予稿集 第39回ケモインフォマティクス討論会 浜松
巻号頁・発行日
pp.P14, 2016 (Released:2016-09-22)
参考文献数
12

立体配座探索にはMerck社からの報告に代表される分子力場(MM)計算が一般に使用されている。ところが、日本の製薬企業に協力して水素結合を有するキラル医薬候補分子の解析を進めたところ、三割以上予測赤外円二色性(VCD)スペクトルが実測のものを再現しない結果が得られた。そこで、共通するSMARTS記法で表されるフラグメントをもち自由度が高い分子にむけて、フラグメント分子のデータベースの中から立体配座探索を行い、密度汎関数法計算のための初期構造を自動作成するプログラム(ConfFragGeneration)を構築した。フラグメント分子であるcyclohexyl nonanoate の立体配座データからキラル分子であるcholesteryl pelargonateの初期構造を自動作成し、コレステリック液晶状態の赤外円二色性(VCD)解析を行った。
著者
和泉 博
出版者
公益社団法人 日本化学会・情報化学部会
雑誌
ケモインフォマティクス討論会予稿集 第38回ケモインフォマティクス討論会 東京
巻号頁・発行日
pp.22-23, 2015 (Released:2015-10-01)
参考文献数
12

有機分子の立体構造を表示する多くのソフトウェアではクリック操作で光学活性分子のキラリティーを簡単に表示することが可能である。一方で、ゴーシュプラス、トランスなどの有機分子のコンフォメーションを簡便に表示するソフトウェアは存在していない。クリック操作であらゆる有機分子の立体配座をコード化できるプログラム(CCOM)を作成し、その最適化分子構造ファイルの自動抽出機能によるプラバスタチンナトリウムの赤外円二色性(VCD)立体配座解析を行った。CCOMによる各コンフォマーの出力は、立体配座コードとギブズ自由エネルギー値の情報を含むsdfファイル形式として整理した。さらに、2次元の化学構造式の部分構造検索が可能なSMARTS記法と立体配座コードを結び付けることにより、メバスタチンX線結晶構造データのような異なる分子でも 3Dフラグメント構造検索が出来た。
著者
斎藤 峻 和泉 博之
出版者
東北大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2001

本研究では、嚥下反射と同様な反射経路を持つと考えられる、顔面における体性-副交感神経反射性血管拡張反応の中枢機序を検討した実験方法としては、ネコを全身麻酔導入後、ウレタン-クロラロース-パンクロニウム-人工呼吸下にて麻酔を維持した。脳定位固定装置に固定後、開頭し、三叉神経脊髄路核に同芯円電極を挿入して、三叉神経脊髄路核に電気刺激を行った(2ms、100μA、10Hz、20s)。反射性血管拡張反応は舌神経を中枢性に電気刺激(2ms、30V、10Hs、20s)して起こした。血管反応は下唇をレーザードップラー血流計で測定した。その結果、1)三叉神経脊髄路核の電気刺激は下唇の血流を増加させた。2)舌神経刺激による反射性血管拡張反応は三叉神経脊髄路核へのLidocaine(2%;1μ1/site)注入により可逆性に抑制されkainic acid(10mM;11μ1/site)により非可逆性に抑制された。しかし、下唾液核電気刺激(2ms、30V、10Hs、20s)で生じる反応はこれらの薬剤注入では全く抑制されなかった。3)唾液核にLidocaineを微量・注入すると、反射性血管拡張反応は可逆的に抑制された。4)舌神経及び三叉神経脊髄路核刺激によって起こる下唇の血管増加反応は共に自律神経節遮断薬(Hexamethonium,1mg/kg)により有意に抑制された。以上の結果から、三叉神経脊髄路核は舌神経刺激により生じる体性-副交感神経反射性血管拡張反応を中継していることが示唆された