著者
坂井 伸之 安原 拓哉 笹田 圭一
出版者
一般社団法人 日本物理学会
雑誌
大学の物理教育 (ISSN:1340993X)
巻号頁・発行日
vol.29, no.3, pp.127-130, 2023-11-15 (Released:2023-12-15)
参考文献数
7

1.なぜ腕の内旋か?野球の上級者の投球には,図1のように,リリース直前に腕を内側にひねる動作がある.この動作は「肩関節の内旋」または「腕の内旋」と呼ばれ,テニスのサーブ,バドミントンのスマッシュ
著者
坂井 伸之 牧 琢弥 竹田 隆一
出版者
日本武道学会
雑誌
武道学研究 (ISSN:02879700)
巻号頁・発行日
vol.49, no.1, pp.15-27, 2016-08-18 (Released:2018-03-12)
参考文献数
5
被引用文献数
1

In budo and sports, most coaching words are abstract and intuitive, and their true meanings and scientific foundations are ambiguous. To understand complex movements scientifically, it is important to reduce them into simple models and to analyze them on the basis of mechanical laws. In this paper, as the first step in the theoretical study of movements, we consider the mechanics of bar models, which are applicable to various movements in budo and sports. In particular, we focus on the effects of inertial force on human movements, which have so far been overlooked. We also discuss the restorative force of muscles and gravity, which act in cooperation with inertial force. As a result, we found the mechanisms of some typical movements. For example, we interpret “kinetic link” as the combination of inertial force acting on a rigid body and restoring the force of muscles, and clarify the scientific meaning of “weight shift” in terms of the equivalence of gravity and inertial force.
著者
立沢 尚史 坂井 伸之 野々山 信二
出版者
一般社団法人 日本物理学会
雑誌
大学の物理教育 (ISSN:1340993X)
巻号頁・発行日
vol.11, no.2, pp.70-71, 2005-07-15 (Released:2018-09-12)
参考文献数
14
被引用文献数
1
著者
竹田 隆一 坂井 伸之
出版者
山形大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2016-04-01

初年度は実績概要について、(1)力学モデルと運動法則によって合理的な動作の原理を解明する。(2)理論に基づいた指導法を開発し、主に中学校体育で活用できる指導書を作成する。(3)外国人も理解できる指導書を作成する。の3項目を示した。これを踏まえ、昨年度は、(1)について、新たな知見を積み重ねることができた。具体的には、「多段階ブレーキ効果」と「下肢の支点移動」である。「多段階ブレーキ効果」は、初年度示した「ブレーキ効果」のい理論を更に深化させたもので、竹刀の振り下ろし時に、前方に移動する竹刀に、はじめに左手のブレーキがかかり、次いで右手のブレーキがかかる、つまり二重のブレーキが働くわけである。それによって、竹刀の先端に勢いがつき、速い振りとなるのである。また、「下肢の支点移動」とは、左脚で蹴り、右足で踏み込む(作用反作用効果)局面において、左脚の一点を支点にして、上肢が動くわけだが、そのとき、左脚の支点が移動しながら上肢が前方に移動することである。これによって、より勢いをつけて踏み込み運動が遂行されることがわかった。さらに、(2)については、物理学的理論を深める一方で、指導法の基礎について深めた。初年度は、①エレベーター効果を得るために、送り足を連続しておこなうこと。②上肢と下肢の作用・反作用効果を得るために、ギャロップ運動を利用すること。③打突運動においてブレーキ効果を得るために、実際に物を打つこと。を示したが、昨年度は、それらを検証し、さらに、「多段階ブレーキ効果」を効果的に遂行できることを目的に「跳ね上げ竹刀振り」の練習法を考察した。また、上肢と下肢の協応を効果的に練習できる「跳躍正面打ちからの面打ち」を効果的で有効な練習法と考察した。
著者
坂井 伸之
出版者
[出版者不明]
巻号頁・発行日
1995-03

制度:新 ; 文部省報告番号:甲1067号 ; 学位の種類:博士(理学) ; 授与年月日:1995/3/15 ; 早大学位記番号:新2147 ; 理工学図書館請求番号:1853
著者
坂井 伸之
出版者
山口大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2010

スポーツには様々な指導論があるが、その多くは客観的・科学的な言葉で記述されていない。本研究では、スポーツ動作全般に適用可能な剛体力学に基づく基本原理解明の理論的方法を提案し、野球の投動作及び剣道の面打ち動作について具体的に考察し、その成果をスポーツ指導及び物理教育に活用することを試みた。特に、通常はあまり意識されない重力・慣性力・筋肉の復元力・筋収縮の反作用の複合的効果の重要性を明らかにした。