著者
坂本 竜基 角 康之 中尾 恵子 間瀬 健二 國藤 進
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.43, no.12, pp.3582-3595, 2002-12-15
被引用文献数
10

本稿では,コミックダイアリシステムと呼ばれる,個人の日記を漫画形式で自動生成するシステムを提案する.このシステムは,博物館見学や学術会議参加において個人化されたガイドを行う展示ガイドシステムの一環として開発した.このシステムにより自動生成された漫画は,個人の記憶補助のみならず記憶の伝達のためのカジュアルな媒体として利用されることを期待されている.システムは,会場閲覧の個人的なエピソードを展示ガイドシステム(C-MAP)から収集したデータと社会的イベントなどの周辺情報を元にストーリ化し,漫画というスタイルで表現する.また,漫画の生成機能以外にも,複数の漫画間をブラウジングする機能や個人の漫画の伝達を支援する機能も有している.本稿では,プロトタイプシステムに関する説明と,これまで行った学術会議における運用実験の結果について述べる.This paper describes a system, called ComicDiary, which automatically creates a personal diary in comic style. ComicDiary is built as a sub-system of our ongoing project of a personal guidance system for exhibition touring at museums, trade shows, academic conferences, cities, and so on. We intend for ComicDiary to be used as a casual tool for augmenting each individual user's memory as well as encouraging users to exchange their personal memories. ComicDiary is to allegorize individual episodes during touring exhibitions by creating a comic from a user's touring records, accumulated by his/her personal guidance system, and environmental facts, e.g., social events. Addtion to its basic representation in comics style, ComicDiary has two novel functions as computational media. One is to support browsing over many ComicDiary and the other is to support sending user own ComicDiary to him or her friends. In this paper, we present the implementations and user evaluation of ComicDiary deployed at academic conferences.
著者
坂本竜基 角康之 中尾恵子 間瀬健二 國藤進
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌
巻号頁・発行日
vol.43, no.12, pp.3582-3595, 2002-12

本稿では、コミックダイアリシステムと呼ばれる、個人の日記を漫画形式で自動生成するシステムを提案する。このシステムは、博物館見学や学術会議参加において個人化されたガイドを行う展示ガイドシステムの一環として開発した。このシステムにより自動生成された漫画は、個人の記憶補助のみならず記憶の伝達のためのカジュアルな媒体として利用されることを期待されている。システムは、会場閲覧の個人的なエピソードを展示ガイドシステム(C-MAP)から収集したデータと社会的イベントなどの周辺情報を元にストーリ化し、漫画というスタイルで表現する。また、漫画の生成機能以外にも、複数の漫画間をブラウジングする機能や個人の漫画の伝達を支援する機能も有している。本稿では、プロトタイプシステムに関する説明と、これまで行った学術会議における運用実験の結果について述べる。 : This paper describes a system, called ComicDiary, which automatically creates a personal diary in comic style. ComicDiary is built as a sub-system of our ongoing project of a personal guidance system for exhibition touring at museums, trade shows, academic conferences, cities, and so on. We intend for ComicDiary to be used as a casual tool for augmenting each individual user’s memory as well as encouraging users to exchange their personal memories. ComicDiary is to allegorize individual episodes during touring exhibitions by creating a comic from a user’s touring records, accumulated by his/her personal guidance system, and environmental facts, e.g., social events. Addtion to its basic representation in comics style, ComicDiary has two novel functions as computational media. One is to support browsing over many ComicDiary and the other is to support sending user own ComicDiary to him or her friends. In this paper, we present the implementations and user evaluation of ComicDiary deployed at academic conferences.
著者
坂本 竜基 中田 豊久 伊藤 禎宣 松岡 有希 小暮 潔 武田 英明
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第20回全国大会(2006)
巻号頁・発行日
pp.226, 2006 (Released:2006-12-07)
被引用文献数
2

本稿では、色付き傍線を用いたWeb文章を対象リソースとするイロノミーと名付けたフォークソノミーシステムを提案する。イロノミーは、3種類の色線を用いて文章の一部分をマーキングする一種のアノテーション入力機能とそのマーキングを色別に検索可能な検索機能、及び、社会的フィルタリングによる推薦機能を有する。また、JSAI2005のイベント空間支援の一環として運用した、発表概要を分類対象としたプロトタイプの説明と運用結果を述べる。
著者
坂本 竜基
出版者
社団法人人工知能学会
雑誌
人工知能学会誌 (ISSN:09128085)
巻号頁・発行日
vol.19, no.1, 2004-01-01

ユビキタス環境に関する研究とともに,そこでセンシングされた情報を活用した断片的なコンテキストの提示を行うコンテキストアウェアに関する研究がなされてきた.しかし,既存の研究においては,継時的なコンテキストの提示やその共有化に関する議論があまりなされていない.これに対して,本研究では,人間の行動を継時的なコンテキストとして捉えた図的表現および共有化の達成を主眼としている.まず,コンテキストの継時的表現物は,自身のコンテキストの把握を促し,意思決定や記憶保存に対して有用であると予想できる.また,その表現物の共有化によって支援される他者のコンテキストと自分のそれとの関係把握は,行動や事象のパースペクティブな把握につながると予想できる.本論文では,ある程度まとまった時間的範囲内の継時的なコンテキストを図示し,それを共有化する表現手法を2種類提案する.一つは,ハイパーリンクを辿るWebブラウジングという行為について,現在閲覧しているHTML文章とそこに至るまでに辿った道筋およびその周辺に存在するHTML文章群をコンテキストとして,グラフ描画の範疇で表現する手法である.この手法は,従来の一人で行ってきたWebブラウジングを複数人で協調的に行えるようにするシステムへ応用することができる.もう一つは,実世界の日常生活におけるコンテキストを漫画という表現形態を用いて示す手法である.これは,個人化された展示ガイドシステムのログデータを入力として,展示会場における体験を漫画によって表現するシステムヘの応用が考えられる.
著者
一色 彩 坂本 竜基 北原 格 小暮 潔
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.32, no.21, pp.5-8, 2008-05-26

本稿は,自由視点映像撮影環境における背景領域の形状モデルを簡便に生成する手法を提案する.被写体などの前景領域の自由視点映像は,視体積交差法などの手法を用いて3次元形状モデルを生成することにより実現されている.一方で,背景領域の形状モデルは,依然多くの手間を要する手作業により生成されることが多い.本提案手法では,多視点画像中に写りこんだ平面の頂点を対応点として指定するという簡単な処理より背景モデルを生成する.その際,前景領域の3次元推定に用いられる多視点カメラのキャリブレーション情報を基に,指定された対応点に対しステレオ処理を行うことで3次元座標を算出する.