著者
清水 克哉 榮永 茉利 坂田 雅文 中尾 敏臣 石河 孝洋 河口 沙織 平尾 直久 大石 泰生
出版者
日本高圧力学会
雑誌
高圧力の科学と技術 (ISSN:0917639X)
巻号頁・発行日
vol.28, no.4, pp.251-259, 2018 (Released:2018-12-28)
参考文献数
22

Since receiving a short email reporting the superconductor reaching 200 K, we have been working on the reproducing test and the crystal structural determination of the system. We have applied our high-pressure developments for the possible experiments on metallic hydrogen to these experiments. Here we report the progress in last 3+ years including the latest results and our prospective view.
著者
興野 純 中本 有紀 坂田 雅文
出版者
一般社団法人日本鉱物科学会
雑誌
日本鉱物科学会年会講演要旨集
巻号頁・発行日
vol.2013, 2013

スピネル構造におけるCu<sup>2+</sup>のヤーン・テーラー効果の影響を調べるために,キュプロスピネル(CuFe<sub>2</sub>O<sub>4</sub>)の高圧単結晶XRD測定を実施した.実験の結果,圧力が4.6 GPaのところで体積変化曲線に明らかな不連続性が確認され,立方晶系から正方晶系への相転移が示唆された.Birch-Murnaghan状態方程式から求めた体積弾性率は,K<sub>0</sub> = 178 (3) GPaであった.これは,磁鉄鉱やウルボスピネル,クロマイトスピネルの体積弾性率よりもわずかに小さい値であった.キュプロスピネルの八面体席はすべてFe<sup>3+</sup>で占有されるのに対し,四面体席はCu<sup>+</sup>とCu<sup>2+</sup>,Fe<sup>3+</sup>で占有れていた.正方晶系に相転移後に四面体席内の結合角が108.6&deg;に減少する理由は,Cu<sup>2+</sup>のヤーン・テーラー効果による結合性軌道の形成であることが分子軌道計算から明らかになった.