著者
清水 克哉 榮永 茉利 坂田 雅文 中尾 敏臣 石河 孝洋 河口 沙織 平尾 直久 大石 泰生
出版者
日本高圧力学会
雑誌
高圧力の科学と技術 (ISSN:0917639X)
巻号頁・発行日
vol.28, no.4, pp.251-259, 2018 (Released:2018-12-28)
参考文献数
22

Since receiving a short email reporting the superconductor reaching 200 K, we have been working on the reproducing test and the crystal structural determination of the system. We have applied our high-pressure developments for the possible experiments on metallic hydrogen to these experiments. Here we report the progress in last 3+ years including the latest results and our prospective view.
著者
清水 克哉 河口 沙織 高野 義彦 石河 孝洋
出版者
大阪大学
雑誌
基盤研究(S)
巻号頁・発行日
2020-08-31

電気抵抗ゼロで電流が流れる超伝導現象は低温でおこるものとされてきたが、近年の高圧力技術と計算科学の進歩によって、高圧力の条件下では室温でも超伝導になる「室温超伝導体」の実現への期待が高まってきた。本研究は、室温超伝導体を高圧力下で合成すること、超伝導体によるデバイス回路を高圧装置内で動作させることを目的に掲げ、室温で動作する超伝導デバイスの作成へつなげる。我が国の高圧力を用いた超伝導物質合成技術、計算・数理データ科学、結晶構造解析技術、精密デバイス化技術を集結し、室温超伝導の実現にとどまらず、その超伝導を実用へつなげることを目指すものである。
著者
石河 孝洋
出版者
東京大学
雑誌
新学術領域研究(研究領域提案型)
巻号頁・発行日
2021-04-01

高圧力下におけるランタン(La)-水素(H)系で550ケルビン(277℃)の室温超伝導が観測されたという論文が2020年6月にプレプリントサーバ上で報告された。水素供給源のアンモニアボラン(NH3BH3)がLa-Hと化合して超室温超伝導が引き起こされた可能性があるが、組成・結晶構造などの詳細は全く明らかになっていない。組成や構造は形成エネルギー凸包を構築することで決定できる。本研究では、進化的アルゴリズムを使って凸包の構築を高速に行える独自の手法をLa-B-N-H系に適用させて安定水素化物を探索し、550ケルビンの超伝導に対応する水素化物の特定と更なる新奇室温超伝導水素化物の発見を目指す。