- 著者
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坊農 秀雅
- 出版者
- 大学共同利用機関法人情報・システム研究機構(新領域融合研究センター)
- 雑誌
- 若手研究(B)
- 巻号頁・発行日
- 2005
前年度から引き続きグノム上の物理的な位置に対して付与されたアノテーションデータを利用するシステムの開発を行った。実際にデータ解析している研究者に広く使ってもらえるよう,インターネット上のウェブページ上から気軽にアクセス可能となる仕組みを検討したが,ゲノム配列の全領域を対象とすることから計算量が多く,また現状では研究テーマ別にプログラムを一部改変する必要があり,ウェブページ上から一般公開して広く使ってもらうには難があるため共同研究者を対象にその利用を図った。それぞれの研究テーマに合ったゲノムアノテーションを組み合わせることで,BiomartやUCSC Table Browserなどのウェブインタフェースで利用可能なデータマイニングツールでは利用不可能なゲノムアノテーションの組み合わせでin silicoな候補領域を検索しその結果を精査してもらった。現在のところデータ解釈の途中であるが,今回の検索によってベンチでの実験回数を減らすことができたばかりでなくこれまで事実上不可能だった候補の領域の選定が実現した。現在in vitro/in vivoでそれらの確認実験が進行中となっている。論文発表とともに,参考にされた候補領域の情報はSupplemental dataとしてインターネット上で公開される予定である。昨年度から課題とされてきたシステムの使い方の文書化に関しては,DAS(Distributed Annotation System)の枠組みを利用して既存のゲノムブラウザー(Ensembl Genome Browserなど)に見たいゲノムアノテーションを表示する方法をこれまでの(Power Pointなどによる)静的なプレゼンテーションから一歩進めて動画としてその使い方を説明する形で作成した。その動画はSaya Matcherのホームページ(http://Saya Matcher.sourceforge.jp/)からアクセス可能となっている。