著者
今釜 卓哉 太田 恒平 大屋 誠 溝上 章志
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集D3(土木計画学) (ISSN:21856540)
巻号頁・発行日
vol.77, no.1, pp.23-31, 2021 (Released:2021-02-20)
参考文献数
10

熊本市中心部にあるバスターミナルと商業施設,ホテル,大規模ホールから成る大規模複合施設SAKURA MACHI Kumamotoの2019年9月14日のグランドオープンにあわせて,「熊本県内バス・電車無料の日」という,県内の公共交通を終日無料化する交通社会実験が行われた.本論では,この社会実験に合わせて産・官・学によって組織されたSAKURA MACHI DATA Projectにより,公共交通利用者数の変化,商業施設や市街地への回遊行動の拡大,道路交通混雑の緩和,地域経済への波及効果などの種々のインパクトを,様々なデータソースを活用して計測・推計し,それらを分析した結果を報告する.
著者
河原 達哉 大屋 誠 武邊 勝道 広瀬 望
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
AI・データサイエンス論文集 (ISSN:24359262)
巻号頁・発行日
vol.4, no.3, pp.20-25, 2023 (Released:2023-11-14)
参考文献数
17

耐候性鋼橋梁の素地調整時の除錆度判定は,ISO規格にある代表写真例との比較による目視観察を主体とした評価に依存しており,この目視観察に代わる定量的な評価が必要とされる.本研究では,腐食した耐候性鋼材(さび度D)の塗替え塗装の素地調整時の除錆度をVisionTransformerにより定量的に判定可能であるか検討を行った.本検討の実施にあたり,既往研究で示したCNNによる除錆度判定との比較により,Vision Transformerによる除錆度判定システムの評価を行った.また,Attention Weightにより得られるAttention Mapから,判定基準の可視化を行った.検討の結果,Vision Transformerによる除錆度判定の可能性を示すことができた.
著者
広瀬 望 武邊 勝道 大屋 誠 佐藤 誠
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
構造工学論文集 A (ISSN:1881820X)
巻号頁・発行日
vol.60A, pp.605-612, 2014 (Released:2014-08-01)

Atmospheric corrosion of the steel surface of a bridge is largely due to salt spays generated over the ocean. The observed data indicate that the salt sprays first adhere to the steel, after which the extent of Cl− on the steel surface increases; however, the mechanism by which these processes occur has not yet been investigated. Our research objectives are to examine the relationship of atmospheric Cl− concentration with the extent of Cl− adhering to the steel surface and to clarify the effect of surface winds on the extent of Cl− adhesion. The results show that the extent of Cl− adhesion is positively correlated with atmospheric Cl− concentration and that the extent of Cl− adhesion depends on surface winds.Therefore, when estimating Cl− on a steel surface, we must consider the atmospheric Cl− concentration and the surface winds.
著者
武邊 勝道 大屋 誠 安達 良 大田 隼也 落部 圭史 梶谷 慧 北川 直樹 立花 裕介 原 貴之
出版者
公益社団法人 腐食防食学会
雑誌
Zairyo-to-Kankyo (ISSN:09170480)
巻号頁・発行日
vol.57, no.11, pp.500-505, 2008-11-15 (Released:2009-05-19)
参考文献数
8
被引用文献数
1 2

耐候性鋼橋梁の仕様を決定する際の基準となる飛来塩分量の測定法には土研式タンク法とドライガーゼ法がある.本研究では,島根県松江市で両方の方法で飛来塩分調査を行い,各方法の飛来塩分の捕集効率を議論した.土研式タンク法は捕集口の向きから飛来塩分のみを捕集し,ドライガーゼ法は表裏の両方向からの飛来塩分を捕集することを考慮すると,ドライガーゼ法の方が単位面積あたりの飛来塩捕集効率が高いことが明らかとなった.