著者
大山 卓爾
出版者
根研究学会
雑誌
根の研究 (ISSN:09192182)
巻号頁・発行日
vol.4, no.3, pp.85-91, 1995 (Released:2009-12-18)
参考文献数
14
被引用文献数
2 1
著者
大山 卓爾 横山 正 安藤 象太郎
出版者
養賢堂
雑誌
農業および園芸 = Agriculture and horticulture (ISSN:03695247)
巻号頁・発行日
vol.84, no.1, pp.203-212, 2009-01 (Released:2011-03-05)
著者
大竹 憲邦 伊藤 紗織 後藤 大輝 小野 雄基 末吉 邦 大山 卓爾 Ohtake Norikuni Ito Saori Goto Daiki Ono Tomoki Sueyoshi Kuni Ohyama Takuji
出版者
新潟大学農学部
雑誌
新潟大学農学部研究報告 = Bulletin of the Faculty of Agriculture, Niigata University (ISSN:03858634)
巻号頁・発行日
vol.69, pp.49-55, 2017-02

植物工場における溶液栽培システムは天候に左右されず、高品質の野菜を四季を通じて栽培・収穫できる。しかし施設の稼働には高いエネルギーを必要とするため、販売価格に反映していまい、普及を妨げる要因の一つとなっている。そこで本研究では溶液栽培の培養培地から化学電池により電気エネルギーを取り出し、さらに溶出した金属イオンを植物に養分として吸収させるために、最適な金属板の組み合わせについて検討を行った。亜鉛またはマグネシウムおよび鉄(各15×45×1.0 mm)を化学電池の電極として、ホウレンソウ水耕培地中での電圧を測定した。亜鉛- 鉄の組み合わせでは、金属板浸漬直後では1金属対あたり0.35V を示したが、培地pH の上昇とともに電圧は減少し、2日後には1金属対あたり0.2V 程度となった。化学電池設置2日後の培養液中には亜鉛が溶出し、植物体に亜鉛が高濃度に蓄積し、化学電池を設置しない対照区と比べ乾物重が減少した。マグネシウム- 鉄の組み合わせでは、金属板浸漬直後では1金属対あたり1.0V を示したが、培地pH の上昇とともに電圧は減少し、2日後には1金属対あたり0.5V 程度となった。培養液中にはマグネシウム濃度がやや高い値を示したが、植物体のマグネシウム濃度には大きな影響はなく乾物重も対照区と同様の値を示した。従って、作物水耕培養液から電気エネルギーを取り出すときには、電極としてマグネシウム- 鉄を用いると、生育にも影響せず比較的高い電圧が取り出せることが示された。To use hydroponic plat culture solution for chemical battery, the suitable metals for the electrodes were investigated. The electrodes equipped with iron and zinc or iron were soaked in the culture solution and voltageand plants (spinach) growth were investigated. One pair of Fe-Zn (each volume; 15×45×1.0 mm) electrode made 0.35V during first several hours, then the voltage was gradually decreased and finally reached 0.2 V after 2 days.Two days after culture with chemical battery with Fe-Zn, Zn2+ concentration in culture medium was increased and Zn was highly accumulated in both shoots and roots. The dry weight of plants equipped without electrodes.This might be caused by excess Zn2+. Using the Fe-Mg as electrodes made 1.0V at first several hours, and then the voltage was also decreased and finally reached 0.5V. However, any excess symptom on plant, mineral concentration change in plant and dry weight differences between normal and chemical battery application werenot observed when using Mg as electrode. In conclusion to make chemical battery equipped with hydroponically plant culture it was recommended to use electrode as Fe-Mg pair from the point of view of both plant nutritionand electromotive force.
著者
柳沢 啓 大山 卓爾 熊沢 喜久雄
出版者
一般社団法人日本土壌肥料学会
雑誌
日本土壌肥料學雜誌 (ISSN:00290610)
巻号頁・発行日
vol.57, no.4, pp.371-376, 1986-08-05
被引用文献数
3

根粒による固定窒素と培養液中の硝酸を同時に利用する生育条件下でダイズを水耕栽培し,開花期(7月10日),莢生長期(7月24日)および子実生長期(8月7日)の初めに^<13>CO_2と^<15>N_2または^<13>CO_2 と^<15>NO_3の二重標識処理を行ないその後の^<13>Cおよび^<15>Nの分配を追跡した。1)どの時期に同化した^<13>CO_2も同化直後に速やかに各器官へ転流する。しかしその後の^<13>Cの分配の変化はゆるやかでありNの場合ほど顕著ではなかった。2)根から吸収したNO_3-^<15>Nはどの時期に吸収した場合も処理直後には約90%が根と葉に見出された。収穫時には葉身と根の分配率は減少し子実および莢に再分配された。3)根粒で固定した^<15>N_2の挙動は^<15>NO_3と著しく異なっていた。どの時期に固定した場合も処理直後にはおもに根粒と葉身に分配していた。開花期の初めに固定した^<15>N_2は収穫時に子実への再分配はほとんど認められなかった。しかしながら莢生長期および子実生長期の初めに固定したN_2-^<15>Nは収穫時までに子実へ高い割合で分配され,同じ時期に吸収したNO_3-^<15>Nよりも高い割合であった。