著者
上野 英二 大野 春香 渡邉 美奈恵 大島 晴美 三上 栄一 根本 了 松田 りえ子
出版者
[日本食品衛生学会]
雑誌
食品衛生学雑誌 (ISSN:00156426)
巻号頁・発行日
vol.52, no.6, pp.330-335, 2011
被引用文献数
9

畜水産物中のスピノサドの活性成分であるスピノシンAおよびスピノシンDを定量するための分析法を検討した.牛筋肉,うなぎ,はちみつなど11種類の試料(5~20 g)に,1 mol/Lリン酸水素二カリウム水溶液を加えて,アセトン-ヘキサンでホモジナイズ抽出し,多孔性ケイソウ土カラムを用いたオンカラム液-液分配法,次いでSAX/PSA連結ミニカラムクロマトグラフィーにより脱脂・精製したのち,ESIポジティブ-SIMモードLC-MSで測定した.回収率は 0.01 μg/g 添加で 76.1~93.8%(RSD≤8.7%),0.05 μg/g添加で75.1~104.1%(RSD≤8.6%)と良好であった.
著者
伊藤 裕子 後藤 智美 三上 栄一 猪飼 誉友 林 留美子 棚橋 高志 大島 晴美
出版者
愛知県衛生研究所
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

食品中に残留する動物用医薬品の分析法は、もっぱら未加工非加熱の食品を対象としており、変性した脂質やタンパク質、調味料などから構成された加工食品を分析する方法はほとんどない。そこで、日本食を中心とした加工食品中の残留動物用医薬品について、向流クロマトグラフィーや固相抽出を前処理にLC-MS/MSを分離検出に用いた分析法を検討し、トリフェニルメタン系合成殺菌剤とその代謝物、ベンズイミダゾール系寄生虫駆除剤とその代謝物、サルファ剤、キノロン剤について、効率的かつ実用的な分析法を確立した。
著者
斎藤 勲 上野 英二 大島 晴美 松本 浩 佐々木 久美子 米谷 民雄
出版者
[日本食品衛生学会]
雑誌
食品衛生学雑誌 = Journal of the Food Hygienics Society of Japan (ISSN:00156426)
巻号頁・発行日
vol.47, no.4, pp.173-177, 2006-08-25
被引用文献数
2

GC-FIDを用いるメトプレン試験法を見直すための検討を行った.試料からアセトニトリル抽出し,塩析により水層分離後,アセトニトリル層を少量のヘキサンで洗浄,次いでフロリジルカラムで精製してHPLC-UVで測定した.小麦など7種類の試料からの平均回収率は 74.6~82.8% と良好であった.さらに本法を6機関で評価したところ,5種類の試料からの平均回収率は79.4~84.6%,併行再現性および室間再現性の相対標準偏差はそれぞれ 2.3~8.8%,8.8~23.6% であった.1機関でらっかせいからの回収率が高かったために室間再現性が高くなったのを除いて良好な結果が得られた.検出限界は0.001~0.02 μg/gであった.