著者
マックグリービー スティーブンR. 田村 典江 ルプレヒト クリストフD. D. 太田 和彦 小林 舞 スピーゲルバーグ マキシミリアン
出版者
社団法人 環境科学会
雑誌
環境科学会誌 (ISSN:09150048)
巻号頁・発行日
vol.34, no.2, pp.46-65, 2021-03-31 (Released:2021-03-31)
参考文献数
69

現代の環境科学が取り組むべき課題は,行動を誘因するような説得力に富む情報を提供することだけではなく,社会の想像力を刺激し,これまで目に見えていなかった未来を見るよう働きかけることにある。同時に現代の政策立案プロセスは,制度構造の限界に加えて,マルチステークホルダーのニーズや見解に包摂的に取り組むことに限界を抱えている。シナリオ手法を用いて政策の共創に取り組むことは,双方の課題に解決をもたらしうる。なぜなら,多様な主体が複数の分野とガバナンスのスケールをまたぎ,多様な学習形態を認識し,多元的な未来を批判的に探求するプロセスを促進するからである。本論文では,未来を批判的に「知り」,「遊び」,「実験する」ことを可能にするツールとして,また,政策の共創に対する関わり方(エンゲージメント)の幅を広げ,多様な社会アクターのアクセスを拡大できるツールとして,ソフトシナリオ手法の枠組みを紹介する。FEASTプロジェクトの事例研究から,ナラティブ,シリアスゲーム,インタラクティブ・アート,モデルを用いることで,どのように未来のシナリオが関わりのための超学際的空間を提供し,どのように主体,政策変容,スケールがフードポリシーに関するシナリオ共同作成プロセスの中で相互に作用しているかを示す。フードポリシーのガバナンスは関連諸政策間の縦割りにより分断されているが,各事例研究の成果から,ソフトシナリオ手法を用いることで全く異なるステークホルダー間にコンセンサスを構築し,持続可能なフードシステムの醸成に必要な批判的思考を引き出すことが可能であり,分断を克服できることが示唆された。
著者
神崎 宣次 石川 伸一 森山 花鈴 服部 宏充 太田 和彦 斉藤 了文 篭橋 一輝 杉本 俊介 鈴木 晃志郎
出版者
南山大学
雑誌
挑戦的研究(開拓)
巻号頁・発行日
2021-07-09

本研究の目的は次の二つです。第一に、人と各種サービス、技術、自然などの多様な要素の複合体としての都市を、個別の要素に着目するのではなく、それらの複合性に焦点を置いて分析し、都市の現在の問題と今後のあるべき姿を明らかにします。具体的には食、レジリエンス、情報、経済、そして倫理の観点を相互に連関したものとして分析します。第二に、このような学際的研究を遂行するために必要な研究手法を開発するため、プロジェクト組織を工夫することを含めた方法論のパッケージとして本研究をデザインしています。そして、都市を対象とした研究をそのモデルケースとして実施することで、方法論としての有効性を示します。
著者
太田 和彦 神崎 宣次 谷口 彩
出版者
象灯舎
巻号頁・発行日
pp.[1]-58, 2021-02-10

応用哲学会サマースクール「フードスケープをつなぐ」日付:2019年9月場所:総合地球環境学研究所(京都)