著者
奥田 均
出版者
解放出版社
雑誌
部落解放 (ISSN:09143955)
巻号頁・発行日
no.659, pp.59-73, 2012-03
著者
奥田 均 市ノ木山 浩道 須崎 徳高 平塚 伸 松葉 捷也
出版者
園芸学会
雑誌
園芸学研究 (ISSN:13472658)
巻号頁・発行日
vol.7, no.1, pp.129-133, 2008-01-15

シートマルチ栽培したウンシュウミカン園などで発生するキク形状を有する果実に対する消費者の嗜好性を評価するため,マルチ栽培で生産されるキク形状を有さない果実(マルチタイプI)とキク形状の果実(マルチタイプII),および露地栽培で生産される果実(露地タイプ)について,16歳以上の309名を対象にアンケートを実施し302名(男127名,女175名)の有効回答を得た.その結果,マルチタイプIIの支持が64.5%で最も高く,マルチタイプI (19.9%),露地タイプ(15.6%)と続いた.選んだ理由には甘み,糖酸のバランスがあげられた.各タイプの支持者を年齢・男女別に分けて支持の特性を分析したところ年齢が高くなるほど女性を中心にマルチタイプを好むことが明らかになった.甘みに対する評価はタイプ支持者間で異なったが,いずれのタイプ支持者も酸に対する評価では差はなかった.形状・外観では露地タイプ,マルチタイプIを支持したグループはマルチタイプIIを劣ると判断したもののマルチタイプIIを支持したグループはタイプ間の差は小さいと判断した.剥皮性についてはいずれのタイプ支持者もマルチタイプIIが劣るとした.本アンケートの結果から供試した3タイプの果実の中ではマルチ栽培により発生したキク形状を有するウンシュウミカン果実の嗜好性が総合的に見て高いことが示唆された.
著者
野田 勝二 奥田 均 木原 武士 岩垣 功 河瀬 憲次
出版者
園藝學會
雑誌
園芸学会雑誌 (ISSN:00137626)
巻号頁・発行日
vol.70, no.1, pp.78-82, 2001-01-15
被引用文献数
3 11 5

極早生ウンシュウ'山川早生'を7品種の台木に接ぎ, 1994年(5年生)∿1998年(9年生)に生育および果実品質を調査した.樹の生育は, シイクヮシャー, ラングプァーライム, 'シトロメロ'およびボルカメリアナが'ヒリュウ', 'ルビドー'およびカラタチに比べ優れていた.収量はカラタチ系台木で少なく'シトロメロ'台が最も多かった.果汁の糖度はヒリュウ台が'シトロメロ'以外の強勢台木より高かった.酸度はシイクヮシャー台がボルカメリアナ台より高かった.カラタチ系は果実品質が優れていたが, 樹勢が弱く収量も劣っていた.解体調査の結果, 地上部, 地下部および全体重は'シトロメロ', カラタチ, 'ヒリュウ'の順に大きかった.樹勢の強い'シトロメロ'では樹勢の弱いヒリュウと比べ地上部への乾物の分配率が高く, T-R率も高かった.以上の結果から, 'シトロメロ'はウンシュウミカンの極早生系統において, カラタチ台に代わる強勢台木として利用できることが分かった.
著者
奥田 均 市ノ木山 浩道 須崎 徳高 平塚 伸 松葉 捷也
出版者
THE JAPANESE SOCIETY FOR HORTICULTURAL SCIENCE
雑誌
園芸学研究 (ISSN:13472658)
巻号頁・発行日
vol.7, no.1, pp.129-133, 2008
被引用文献数
4

シートマルチ栽培したウンシュウミカン園などで発生するキク形状を有する果実に対する消費者の嗜好性を評価するため,マルチ栽培で生産されるキク形状を有さない果実(マルチタイプI)とキク形状の果実(マルチタイプII),および露地栽培で生産される果実(露地タイプ)について,16歳以上の309名を対象にアンケートを実施し302名(男127名,女175名)の有効回答を得た.<br> その結果,マルチタイプIIの支持が64.5%で最も高く,マルチタイプI(19.9%),露地タイプ(15.6%)と続いた.選んだ理由には甘み,糖酸のバランスがあげられた.<br> 各タイプの支持者を年齢・男女別に分けて支持の特性を分析したところ年齢が高くなるほど女性を中心にマルチタイプを好むことが明らかになった.<br> 甘みに対する評価はタイプ支持者間で異なったが,いずれのタイプ支持者も酸に対する評価では差はなかった.形状・外観では露地タイプ,マルチタイプIを支持したグループはマルチタイプIIを劣ると判断したもののマルチタイプIIを支持したグループはタイプ間の差は小さいと判断した.剥皮性についてはいずれのタイプ支持者もマルチタイプIIが劣るとした.<br> 本アンケートの結果から供試した3タイプの果実の中ではマルチ栽培により発生したキク形状を有するウンシュウミカン果実の嗜好性が総合的に見て高いことが示唆された.<br>
著者
尾形 凡生 蓮川 博之 塩崎 修志 堀内 昭作 河瀬 憲次 岩垣 功 奥田 均
出版者
園藝學會
雑誌
園芸学会雑誌 (ISSN:00137626)
巻号頁・発行日
vol.65, no.2, pp.245-253, 1996-09-15
被引用文献数
3 10

トリアゾール系ジベレリン(GA)生合成阻害物質によるウンシュウミカンの着花促進効果を生理的に説明するため,栄養器官内のGA<SUB>1</SUB>,GA<SUB>20</SUB>およびGA<SUB>19</SUB>様活性の季節的消長ならびにパクロブトラゾール処理および収穫時期がウンシュウミカンの内生GA活性に及ほす影響について調査した.<BR>1,発育枝の葉中におけるGA<SUB>1</SUB>活性は,7月26日から9月26日にかけて高まり,翌年の1月28日にかけて減少した後,3月24日には再び高くなった.GA<SUB>20</SUB>およびGA<SUB>19</SUB>様活性は,これとはほぼ逆の変化を示し,9月26日に最も低く,GA<SUB>20</SUB>では11月29日にGA<SUB>19</SUB>様物質では1月28日に最も高くなった.腋芽中の各GAの動態は葉とほぼ一致した.<BR>2,2月1日にパクロブトラゾール1,000ppm溶液の葉面散布を行ったところ,着花数が増加するとともに,3,4月における葉中のGA<SUB>20</SUB>およびGA<SUB>19</SUB>様活性が低下した.しかし,GA<SUB>1</SUB>活性には影響が認められなかった.<BR>3,ウンシュウミカン成木に対して,10月中旬に果実を全収穫する早採り区と,その2か月後に収穫する晩採り区を設けたところ,早採り区の方が晩採り区に比べて,翌春の着花量が多かった.処理樹の内生GA活性は,早採り区の11月末および1月末におけるGA<SUB>20</SUB>様活性が晩採り区に比べ低くなった.<BR>以上の結果より,パクロブトラゾール処理は,活性型GAではなくその前駆物質の含量を低下させるが,これは着花数の多い早期収穫樹の内生GAの反応と一致しており,パクロブトラゾールの着花促進効果を裏付けるものと考えられる.
著者
奥田 均 野田 勝二 平林 利郎 米本 仁己
出版者
園芸学会
雑誌
園芸学会雑誌 (ISSN:00137626)
巻号頁・発行日
vol.74, no.4, pp.342-344, 2005-07-15

成熟期の異なる13品種のウンシュウミカン(Citrus unshiu M.)を対象に芽の休眠(paradormancy)の深さを枝挿し法により比較した.ウンシュウミカンの芽の休眠は9月下旬を中心に9月から10月にかけて深かった.そこで, 9月下旬にDTB(萌芽所要日数)を指標にして休眠の深さを比較したところ, 11月中旬までに果実が成熟する早生・極早生種および'久能温州'は21日以内に萌芽することはなかった.それ以降に成熟する品種は21日以内に萌芽し, DTBは成熟期が遅い品種ほど短かった.これらのことによりウンシュウミカンの芽の休眠には品種間差が存在し, それは果実の成熟期と関連することが示唆された.
著者
奥田 均 野田 勝二 平林 利郎 米本 仁己
出版者
園藝學會
雑誌
園芸学会雑誌 (ISSN:00137626)
巻号頁・発行日
vol.74, no.4, pp.342-344, 2005-07-15
参考文献数
5
被引用文献数
4

成熟期の異なる13品種のウンシュウミカン (<i>Citrus unshiu</i> M.) を対象に芽の休眠 (paradormancy) の深さを枝挿し法により比較した. ウンシュウミカンの芽の休眠は9月下旬を中心に9月から10月にかけて深かった. そこで, 9月下旬にDTB (萌芽所要日数) を指標にして休眠の深さを比較したところ, 11月中旬までに果実が成熟する早生・極早生種および&lsquo;久能温州&rsquo;は21日以内に萌芽することはなかった. それ以降に成熟する品種は21日以内に萌芽し, DTBは成熟期が遅い品種ほど短かった. これらのことによりウンシュウミカンの芽の休眠には品種間差が存在し, それは果実の成熟期と関連することが示唆された.