- 著者
-
妹尾 堅一郎
- 出版者
- 国立研究開発法人 科学技術振興機構
- 雑誌
- 情報管理 (ISSN:00217298)
- 巻号頁・発行日
- vol.51, no.6, pp.389-397, 2008 (Released:2008-09-01)
- 参考文献数
- 3
「研究ノート」は,本来,研究における実験等に関わる“知的情報”の記録・管理媒体である。これは「リサーチツール」あるいは「ラボマネジメントツール」といった知的財産の「創出」に資するものとして意味づけられる。しかし,その一方で近年,“知的財産”の記録・管理媒体としても位置づけられるようになった。すなわち,「リーガルリスク対応ツール」としての意味が急速に高まっているのである。研究ノートの意味が異なれば,使用目的や使用法も異なってくるばかりでなく,普及啓発のやり方もこれまた異なってくるだろう。本論では,大学における研究ノートの意識実態と,研究ノートの意味の多様化について紹介する。