著者
桜井 兼市 孫野 長治
出版者
The Japanese Society of Snow and Ice
雑誌
雪氷 (ISSN:03731006)
巻号頁・発行日
vol.25, no.3, pp.72-77, 1963 (Released:2009-09-04)
参考文献数
3

Vertical profiles of electric potential near surface were observed during blowing snow at the top of Mt. Teine, 1959, 60 and 61. By the use of the data, vertical distributions of layer charge or space charge were calculated. These charges are supposed to be carried on the blowing snow particles or ions. The vertical distribution showed that a layer of positive charge and another layer of negative charge existed just near the surface and around 1 m above the surface respectively. This result seems to be favourable to explain the confused discrepancy among the results obtained hitherto by Simpson, Yoshida and Ôta.
著者
孫野 長治
出版者
The Japanese Society of Snow and Ice
雑誌
雪氷 (ISSN:03731006)
巻号頁・発行日
vol.15, no.6, pp.1-4, 1954-08-15 (Released:2009-07-23)
参考文献数
9
被引用文献数
2 2
著者
周 徳 今 久 孫野 長治
出版者
公益社団法人 日本気象学会
雑誌
気象集誌. 第2輯 (ISSN:00261165)
巻号頁・発行日
vol.51, no.1, pp.43-53, 1973
被引用文献数
10

1970,71年の夏季,札幌において晴天積雲の移動速度をステレオ写真方式で観測した.また雲の周辺の気象条件として札幌管区気象台のレーウインゾンデの資料をつかって解析して次の結果を得た.<br>1.雲底が地上高700m以上の高い晴天積雲では,その移動方向は,その雲の高度(雲底)の風向とよく一致するが,700m以下では地形の影響が大きい.<br>2.晴天積雲の移動速度は一般に雲底高の風速よりおそいが,そのなかで次の傾向が認められた.低い雲ほど,また大きい雲ほどおそい傾向がある.また風の垂直シャー(上方が速い)が大きいほど雲速に比べておそくなる.<br>これらの傾向は,雲内で小さい運動量が下方から輸送されるということで理解される.
著者
遠藤 辰雄 岩渕 武士 孫野 長治
出版者
公益社団法人 日本気象学会
雑誌
気象集誌. 第2輯 (ISSN:00261165)
巻号頁・発行日
vol.50, no.5, pp.389-400, 1972
被引用文献数
4

1968年,旭川にて冬霧の中での地上電位傾度の観測を行った.汚染された空気と水霧が来ると電位傾度が晴天値の数倍になった.この増加は主に大気の電気伝導度の減少によるものと説明された.<br>また,この水霧が氷化する際に,すでに正に高まった電位傾度が減少し晴天値から更に負電場にまで達するのがみられた.この減少のメカニズムとして,まつ氷晶が選択的に負電荷を帯びることによるためと更に氷晶の成長によりエーロゾル粒子が除かれるため(Facy効果)大気の電気伝導度が水霧時より増加するためと考えた.<br>たまたま観測された降雪に際し,降雪が止み雲がなくなると電位傾度が急に正の高い値へ増加するのがみられた.これは負に帯電した雪が重力的に降下し分離して残った正の空間電荷が雲の切れ間では自由になり下降流により地上へ運び込まれることによるものと説明した.
著者
中谷宇吉郎 孫野 長治
出版者
北海道帝國大學低温科學研究所
雑誌
気象雑誌. 低温科学
巻号頁・発行日
no.1, pp.37-51, 1944-12-15
被引用文献数
1
著者
孫野 長治 中村 勉
出版者
Meteorological Society of Japan
雑誌
気象集誌. 第2輯 (ISSN:00261165)
巻号頁・発行日
vol.43, no.3, pp.139-147, 1965 (Released:2008-05-27)
参考文献数
7
被引用文献数
90 110

1958年から62年にかけて札幌で落下中の雪片の大きさ,質量及び落下速度の同時観測が行なわれた。その結果,雪片の落下速度はその大きさと密度に左右されるが質量だけの函数として表わすことが不可能であり,もしーつの函数で表わすとすれば,次のように雪片の密度の函数として考えた方がよいようである。u=300(σ-ρ)1/4 C.G.S.ここでuは落下速度,ρは雪片の密度,ρは空気の密度を示す。この理論式は広い範囲にわたつて観測値をよく示す。
著者
穂積 邦彦 孫野 長治
出版者
(公社)日本気象学会
雑誌
気象集誌. 第2輯 (ISSN:00261165)
巻号頁・発行日
vol.62, no.3, pp.522-533, 1984 (Released:2007-10-19)
参考文献数
8
被引用文献数
4 27

冬の季節風時に日本海中部に発生する収束帯にともなう帯状雲を,日本航空の定期便から写真撮影することにより観測し,その構造を三角測量方法で解析した。山陰地方のレーダー写真や日降雪量の分布も考慮して,収束雲帯の南西側の端に高い雲堤の列があり,これが山陰地方に局地的な大雪をもたらすことがわかったまた収束雲帯の発生機構を議論し,その立体構造のモデルが提案された。