著者
諏訪 仁 大塚 清敏 野畑 有秀 久保 智弘 宮城 洋介 棚田 俊收 中田 節也 宮村 正光
出版者
日本地球惑星科学連合
雑誌
日本地球惑星科学連合2018年大会
巻号頁・発行日
2018-03-14

2014年の御嶽山では死傷者を出す火山噴火が発生し、それを機に火山災害への関心が急速に高まっている。最近でも、草津白根山が小規模噴火を起こし死者が発生した。一方、富士山の宝永噴火のような大規模噴火を想定したとき、火口周辺の噴石などに加えて、降灰が首都圏を含む広範囲に及ぶと予想されている1)。降灰の建物への影響に着目すると、降灰荷重による屋根のたわみや崩落、空調用室外機などの空調効率の低下や腐食、目詰まりによるフィルタの交換時間の短縮など、さまざまな被害状態が懸念される。このため、筆者らは、それらを統合的に評価するため、降灰被害予測コンテンツの開発を行っている2)。本研究では、建物の空調機能を維持するために重要となる空調用室外機を対象に、火山灰の降下直後を想定した実験を行い空調用室外機の稼働状態を検討した。 降灰深が約50mmまでの実験結果をまとめると、降灰深の増加に伴い熱交換器のフィンに火山灰が付着して通風抵抗が増加し、ファン運転電流にわずかな上昇が見られた。しかし、湿潤状態で降灰深が約50mmのケースを除くと、空調用室外機はほぼ正常に稼働することを確認した。今後は、病院、庁舎など重要施設を対象に、降灰深に応じた建物機能への影響事例を作成し、自治体など防災担当者を支援するための情報ツール開発に繋げる予定である。【参考文献】1)富士山ハザードマップ検討委員会、2004、2)文部科学省:次世代火山研究・人材育成総合プロジェクト
著者
中川 光弘 高橋 浩晃 松島 健 宮町 宏樹 長谷川 健 青山 裕 石塚 吉浩 宮城 洋介
出版者
北海道大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2010-04-01

カムチャッカのクリチェフスコイ火山において地球物理学的および岩石学的研究を実施した。研究期間中に4点の傾斜計を設置し、既存の地震計を合わせた観測網を構築・維持させることができた。そして2010年の噴火活動中に10~20分の周期でのサイクリックな傾斜変動を観測し、ストロンボリ式噴火モデルを構築した。特に過去3000年間の噴火堆積物の物質科学的解析を行った結果、3000年間で2タイプの初生玄武岩質マグマが存在し、ひとつのタイプから別のタイプへと次第に入れ替わっていることが明らかになった。また最近80年間の噴火では火山直下のマグマ供給系が噴火活動期毎に更新されていることも明らかになった。