著者
宮崎 龍二 山本 真 金高 靖典
出版者
公益社団法人 精密工学会
雑誌
精密工学会学術講演会講演論文集 2014年度精密工学会春季大会
巻号頁・発行日
pp.381-382, 2014-03-01 (Released:2014-09-01)

本報では,高密度なMMS計測点群から,道路面の境界となる縁石を検出しモデル化することを目的として,線分群処理を用いた平面構造検出手法を提案する.点群をスキャンライン点列に分割し,点列をポリライン近似して得られる線分群に対して,Segment treeによるグループ化と線分を対象としたRANSAC法により平面構造を検出する.本手法により縁石のような比較的小さな平面領域の検出が可能となる.
著者
山本 弘二 安田 康晴 友安 陽子 坂口 英児 宮崎 龍二
出版者
一般社団法人 日本臨床救急医学会
雑誌
日本臨床救急医学会雑誌 (ISSN:13450581)
巻号頁・発行日
vol.23, no.6, pp.751-758, 2020-12-28 (Released:2020-12-28)
参考文献数
13

背景:救急車の出動件数は年々増加しているが,交通事故の形態や防止策については検討されていない。目的:救急車が緊急走行中に発生した交通事故形態を分析し,事故防止策を検討する。対象と方法:平成25年からの5年間に全国で発生した救急車の緊急走行中の事故について,交通事故総合分析センターのデータベースを用いて,一般車両による事故形態と統計学的に比較した。結果:救急車事故および一般車事故ともに「車両相互」による事故がもっとも多く,一般車事故では「追突その他」が多い。救急車事故では「交差点内」の「出会い頭」よる事故がもっとも多く発生していた。結論:救急車の緊急走行中における交通事故形態と一般車による交通事故形態が異なっていた。救急車の緊急走行中における「交差点内」および「出会い頭」の事故防止策として,一般車両に救急車の接近,とくに交差点内で早期認識効果につながる救急車の改良が必要と考える。
著者
岩城 達也 宮崎 龍二
出版者
広島国際大学心理科学部
雑誌
広島国際大学心理科学部紀要 = The bulletin of Faculty of Psychological Science, Hiroshima International University (ISSN:21883734)
巻号頁・発行日
vol.1, pp.15-24, 2013

幼児のもつ形態的特徴は可愛らしいという印象をもたらし,その結果幼児を守ってあげたいという保護欲求を喚起する.本研究では,こうした幼体図式における顔特徴,特に眼の形状を操作することで可愛らしさ評価に決定的な物理特徴があることを実証しようと試みた.実験1では,眼の形状特性として, 1)大きさ, 2)両眼間距離,および3)縦横比を5段階的で操作し,これに伴う可愛らしさ評価の違いを検討した.刺激は幼児及び犬の顔写真とスケッチ画像とした.その結果,操作段階に伴う可愛らしさ評価には明瞭なピークがあり,そのピークは形状特性によって異なっていた.これらの結果を確認するために実験2では犬の写真,スケッチにイラストを加え,それぞれの眼の形状操作を7段階に増やした.完験2の結果はほぼ実験1の結果を支持していた.これらのことは,眼の形状に限ってみても可愛らしさを知覚させる物理的制約が存在することを示唆した.また,写真とスケッチ及びイラストの間で制約の範囲が変化したことから,可愛らしさの音刊面プロセスにはリアリティといったトップダウン的な処理が関与していると考えられた.
著者
宮崎 龍二 石原 茂和 原田 耕一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. A, 基礎・境界 (ISSN:09135707)
巻号頁・発行日
vol.93, no.3, pp.190-203, 2010-03-01

本論文では,形態測定学による形状分析のための標識点データを,三次元デジタイザで取得した形状データから自動的に作成する方法を提案する.標識点は対象間で相同と思われる場所に位置する必要があるが,標識点位置の相同性に関しては,完全に先見的に設定できるものではなく,対象に関する事前情報が必要であるため,自動的に標識点データを作成することは困難であり,従来では手動で標識点座標を取得していた.しかし,対象が三次元形状の場合は,必要な点数が多く,また対象間の相同な位置を目視で見つけることも困難な場合がある.本提案法では,車体形状が前・後面,上・底面,左右面の六面体に近い形状をしていることに注目し,計測データから作成されたメッシュモデルを対象間で対応する領域に分割し,分割された対応領域ごとに対応点を計算することで,車体形状を構成する面に関して相同と思われる位置に対応点が配置された標識点データを作成する.本提案法により作成された標識点は車体形状の形状特徴に基づいたものであるため,視覚的な感性評価を行うための形状分析に適している.