著者
田島 桂子 宮澤 義
出版者
一般社団法人 日本臨床衛生検査技師会
雑誌
医学検査 (ISSN:09158669)
巻号頁・発行日
vol.65, no.5, pp.533-539, 2016-09-25 (Released:2016-11-10)
参考文献数
8

筋萎縮性側索硬化症(ALS)は極めて進行が速く,発症後2~5年で半数ほどが呼吸筋麻痺による呼吸不全で死に至る。呼吸管理をするうえでスパイロメトリーは必要不可欠な検査であるが,筋力障害のためスパイロメトリーが困難で,病態に即した値を導きだすことが難しく,努力呼出の誘導や妥当性の基準は不明である。我々は11症例のALSの病期進行に伴う肺気量変化とFV曲線のパターンの変化の関係を解析し,最大努力呼出の誘導や妥当性の確認の目安となる指標を調べた。ALS患者の病期進行に伴うFV曲線のパターンの変化は,呼出の持続ができず呼気終末が止まる腹式呼出障害パターン,スムーズな胸・腹式共同呼出ができず下降脚が乱れる胸・腹式共同呼出障害パターン,速い呼出ができずピークの低い波形となる胸式呼出障害パターンの順に現れた。また,この呼出障害パターンが現れる肺気量(%FVC)は,腹式呼出障害パターンで100%,胸・腹式共同呼出障害パターンは80%,胸式呼出障害パターンは50%程度で出現しはじめた。肺気量とFV曲線の呼出障害パターンを参考にすることで,病態に合致した最大努力呼出の誘導および妥当性の確認が可能となることが示唆された。
著者
粟島 亨 戸井 崇雄 中村 典嗣 紙 弘和 加藤 吉之介 若林 一敏 宮澤 義幸 李 京
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. VLD, VLSI設計技術 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.578, pp.23-28, 2004-01-15
被引用文献数
22

動的再構成可能プロセッサDRP(Dynamically Reconfigurable Processor)のCコンパイル環境について報告する.C言語ベースの動作合成エンジンをフロントエンドとすることでDRPに対するソフトウエアライクな開発環境を実現した.C言語の動作記述から自動スケジューラにより制御回路(FSM)とデータパス回路が合成される.制御回路はDRPの状態遷移コントローラー(STC)にマッピングされ,データパス回路は複数のコンテキストに分割された上でPEアレイにマッピングされる.フロントエンド合成とバックエンド合成は統合開発環境により密に統合され,直観的なGUIが提供される.実チップ上のシンボリックデバッグが可能なオンチップ・デバッガも備えた.