著者
妻木 俊道 小林 洋司 中野 栄二 内山 研史 玉田 守
出版者
一般社団法人 日本ロボット学会
雑誌
日本ロボット学会誌 (ISSN:02891824)
巻号頁・発行日
vol.27, no.4, pp.470-480, 2009 (Released:2011-11-15)
参考文献数
18
被引用文献数
2 3

We introduce a large scaled 6 legged walking machine. It was developed to realize a solid and reliable walking vehicle for practical uses in forestry steep terrain with spread mechanical elements those used in usual construction machines. It weighs about 4,000[kg] with aluminum structure. Owing to a mounted diesel engine of output 11[kW] and hydraulic drive systems, it can walk around on a soft soil terrain and climb the steep slope of inclination up to about 30[deg], and walk along contour line of lateral inclination up to about 40[deg]. Finally it walked and worked well, despite it was tested on severe steep terrain where a lot of shrubs and stumps exist.
著者
朴 相俊 岩岡 正博 酒井 秀夫 小林 洋司
出版者
東京大学大学院農学生命科学研究科附属演習林
雑誌
東京大学農学部演習林報告 (ISSN:03716007)
巻号頁・発行日
no.92, pp.p175-197, 1994-12

近年,全国各地で高性能林業機械を導入して新たな林業を展開している。今回はそのなかで地形が急峻な山岳林における間伐材搬出等の集材作業仕組みとして評価が高い,タワーヤーダによる間伐作業における適切な作業システムと適正路網密度について調査し,結果を得た。即ち,間伐では単木材積が大きいほど能率的であり,またクランプ式搬器によって集材作業功程が高くなり,横取り作業の効率も3倍程度向上することが分かった。タワーヤーダによる集材作業システムを前提にした適正路網密度は40m/ha以上の高密度となった。Recentry, high quality forest machines like harvesters, feller-bunchers, processors and mobile tower-yarders have been used in Japanese forest since several years ago in order to improve its difficult forest operational conditions. In this paper we introduce an outline and results of thinning operation systems with a mobile tower-yader and a profitable forestroad density, that were performed in Tokyo University Forest at Chichibu and Chiba. A profitable forest-road density is over 40 m/ha for thinning operation systems with a mobile tower-yarder in study area A, B.
著者
市原 恒一 陣川 雅樹 山田 健 豊川 勝生 井上 昭夫 小林 洋司
出版者
鳥取大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2005

間伐を実行して二酸化炭素の吸収量が多い健全な森林を作るため、および集材の際に排出される二酸化炭素量を削減するために、新しいモノレールを開発した。このモノレールは材を積載し斜面を降下する際に発電し、そのエネルギーを空荷で荷積み地点まで戻る際に利用するシステムを有する。このモノレールを用いて化石燃料の消費量が極めて少ない集材を実行し、間伐材を収穫して二酸化炭素の吸収固定量が多い健全な森林を作り、ゼロ・エミッション、すなわち廃棄物を出さない循環型の木材収穫システムの実現を目指した。試作機を用いて電気エネルギーと重力エネルギーの変換効率を測定すると、上りで0.50〜0.68、下りで0.18〜0.33と低い値になり、ゼロ・エミッションを達成することはできなかったが、化石燃料使用量を削減することができた。効率の高い直流モータとバッテリーおよび発電量を増加させるために歯車を入れるなどの改良点を明らかにした。地球環境を改善するために、環境倫理学に基づいた森林の管理法について検討を加えた。間伐材の集材ではコストを押さえることが重要である。このため、モノレールに搭載されたクレーンによる合理的な木寄せ法とモノレールへの積載法、最適複合路網計画法および軌条敷設作業能率などモノレール集材における作業の高能率化について検討した。ここで提案した木寄せ・積載法については、保残木を利用するためアウトリガーが不要で車両の軽量化と木寄せ地点間移動の簡素化を実現した。複合路網とは、急傾斜地ではモノレール、緩傾斜地では林道を敷設するものである。遺伝的アルゴリズムを用いて、敷設と木寄せに関わるコストが最も低い最適路網を求める方法を提案した。敷設作業能率については、軌条勾配と作業能率の関係を明らかにし、急傾斜地における敷設法に関する提案を行った。モノレール導入による、労働負担の軽減について定量的な効果を証明した。